Minimoonstar

そういえば昔々「マーフィの法則」とかいうものが流行った、ような気がする。

これは確か、うろ覚えながら、「何かがあると必ず何かがある」とかいうものをさほど根拠もなくまとめたもの、だったような気がするのだが、そうでしたよね確か。吉田栄作が「Murphy's Law」とかいうアルバム作ったりしてたような気もするのだが、はてはて、最近記憶があやふやで・・・。ところで晩御飯はまだかね、え、もう食べたっけ・・・?

という話は置いておいて。まあ、上記のようなことはこの文明の利器インターネットでも使えば一発で調べられそうな気もするのだが、そんなことめんどいのでやらないで話を進めたい。今日昼食を取っていて、嗚呼そういえばマーフィの法則ってあったよなあ、と思い出す出来事があったのだ。

何故、薄い色の服を着ている時に限って人は食べ物のソースやら飲み物をこぼしてしまうのであろうか。大体毎回、私の場合、例えばトマトソースのパスタなどを食べる時は何故か決まって薄い色の服で、しかも細心の注意を払っているにも関わらず、である。思えばこないだつけ麺を食べていた時も細心の注意を払っていたにも関わらず、ベージュ色のパンツにつゆを飛ばしたりした。こないだコーヒーをこぼしたのは白いシャツである。何故だ、何故なんだ。

多分皆さん信じないと思うのですがこの世の中には悪魔がいるのですそいつは皆さんが薄い色の服を着ている時だけ皆さんの手元を狂わせて汁やらソースやら何やらこぼさせるのですこの悪魔から逃れるためには私たちの仲間に入りませんかそして共に祈るのです入会希望の方は添付の振込用紙に必要事項を記入して・・・。

はっ。

と危なく何かに乗っ取られそうになったが危機一髪生還してきました。しかし、本当になんでよりによって、という時ばっかり色々な事態って起きるものである。上記食事の時の話はほんの氷山の一角で、起こって欲しくない時に限ってそういうことって起こるものなのである。何なんだろうか、注意しすぎているせいでいつもと違う力が入っていて、それが悲劇を引き起こすのであろうか。一時が万事、自然体で行かなければ逆によろしくない結果になってしまうのかな?無理はいけないな。

嗚呼今日もグダグダなNag3、しかしVillalobosの「Vasco EP Part 1」を聴く。チリ生まれのドイツ在住の彼氏による、12インチ2枚組である。私なぞは遅れてきたファンであるのもいいところなので一昨年辺りからの彼の作品とかリミックス仕事くらいしか聴いていないのであるが、何だか聴くたびにすげえなあ、と舌を巻かざるを得ないのである。この12インチ2枚組に於いてもあくまで恐ろしいくらいに淡々と進むイーヴンなビートを軸に色々なリズムが絡んできたり、カリンバ様の音が絡んできたり、ベースラインが軽く変容を重ねていったり、これってずれてるんじゃないのか、って勢いのキワキワなところでビートが上に乗っかってきて刻まれたり、突如ノイジーなビートが絡んできたり、というそういう「何も起きないが故に次に何が起こるのかわからないドキドキ感」という実に他で味わえないスリルを味わうことのできる長尺の(本当に彼の作品の場合容赦なく長尺なのだ)彼のオリジナルが2曲。そしてそれらのリミックス(例えばShackletonのリミックス返し、とか)が入って全4曲である。4曲なのにお腹一杯、である。胃が痛くなるほどである。しかし、リミックスよりも結局のところ彼自身のオリジナルが、上記のようなスリルも含めてどうしても圧倒的である。ミニマルテクノ、とかクリックハウス、とかそういうジャンルの呼称にはイマイチ明るくないのだけれども、そういう言葉から想起されるよりも遥かに、予想を上回るほど遥かに淡々としていながらも、想像を絶するスリルに溢れた不思議な音楽である。ずーっと聴いていたくなるので今日も何回リピートしているのかわからなくなる、簡単に中毒にさせてくれる音楽でもある。