Asobi

重要なお知らせ

突然ですが、今週一杯で当Nag3の更新をストップいたします。今までlivedoor時代から早5年強、というかほぼ6年間、長い間お読みくださいましてありがとうございました。

まあ、何故ストップしようと決めたかと言うと、思えば文章の練習として始まったNag3がほぼその役目を終えたであろうということが、まあまだまだ練習段階も甚だしいのですが、まずひとつ。

また、ほぼ毎日更新、というのを特徴にしていたのに生活スタイルの変化やら何やらでその特徴を失いつつあった、ということがひとつ。

そして、私の中ではつまらない日常生活とこちら側の重要な世界(まあ、ロックンロールワールド、と言っても過言ではないですな)の間の線引きをしっかりとしておきたい、というのが昔から強くあって、そのこちら側の世界の強度を高めるためにもこのNag3は役に立ったと思うのですが、(楽しみを共有できない)日常生活関係者の一部の人間が「私」という人間を知りたいという思いからこのNag3を読んでいる、という事態を(まあ割かし前からその動き自体はキャッチしていたのですが)招くに当たって、それは相当に不本意だ、ということがひとつ。

とくにすぐ上の件に関しては何青臭いこと言ってんだ、お前は何を夢想しているのか、と思われる向きがあるでしょうし、あって当然だと思います。しかし私の中では、楽しみを共有できない人間共から好奇の目で実生活で、ここに書いたことをもとに揶揄されたりとか、そういうことがあるのは耐え難いことなので、ちょっと楽しいことが楽しくなくなる前にやめた方がこのNag3の性質上妥当だろう、と判断した次第です。

楽しみを共有できる方々とこのNag3上で沢山出会い、実際にお会いしたこともないのに何だかお互いの文章を読んで既にどこかで出会ってる筈だ、とか感じられるほどだったり、実際にお会いした楽しみを共有できる方々に、初めてお会いしたのに「Nag3を読んでる」と言われたことで一挙に話も早く仲良くなれたり、と沢山の素敵な出会いがあっただけでもこのNag3を続けた甲斐があったと思います。また、なかなか実生活上では距離上の問題とかスケジュール的なすれ違いから会うことが難しくなってしまった、楽しみを共有できる旧知の友人達に「俺はこうしていますよ」的なことを(主に「俺はこういうの聴いてましたよ最近」なんだけど)伝えることが出来た、というのも始めてみてわかった良かった点です。

ネット上というオープンな世界で展開している性質上、完璧にクローズな状態で物事を進めていくのは難しい、というか無理なのは当然なのですが、私の中での2つの世界の境界線というものはそれでも、それでもなお、しっかりとしていないといけないものなのです。それをいとも容易く、しかも誤解に基づいて踏み越えたような錯覚をされるような事態を招いたのは私の不覚の致すところであり、その結果、奇特にもこのNag3を楽しみに読んでくださっていた、数少ない方々に失望を与えるようなことになってしまったのは本当に申し訳ないところであり、お詫びのしようもございません。

しかし、体裁を変え、名前を変え、何らかの形で、書きたいことがあったら書く、という感じで、早ければ10月辺りからでもまた何かを書いていこうとは思っています。その時が来たら、何らかの形で皆様にお知らせしたいと思います。その際にはまた遊びましょう。




とか何かしこまって書いているのか、と自分でも思うのである。まあそもそも、聴いた音楽の話だけにしておけばさして面倒くさいこともなかったものを、どうもね、私のこの性格がそうはさせてくれなかったわけで。くだらねえ世の中のよしなしごとを、くだらねえという一言で済ませるのはどうか、という難儀なこの性格がね。

ということで仕切りなおし。上の重要連絡に続き、重要な連絡が2つ。

・Love Recordsでの1日店長は9月28日(日)に延期になりました。一週間延期、です!
・また同日には月に一度のお楽しみ"AOBA NU NOISE"があります。またDJしますので遊びに来てください!

ということで9月最後の日曜日は私の中でXデーになりそうな密度の濃さな予感。そんな予感と、上のお知らせを書いたおかげで少しざわついた心を鎮めるべくZazen Boysの「4」を聴く。繰り返し繰り返し言うが、私はNumber Girlが大好きであった。しかしZazen Boysにはイマイチのめり込めないままでいた。「3」辺りでやっと少し何かを自分の中でつかめた気はしたが、これがどうだ。この新作は凄くしっくり来るので大層驚いた。Dave Fridmannがミックスとレコーディングを担当しアメリカレコーディングをしたこのアルバムは、バンドの残骸しか残っていない、最早解散後にフロントマンが最終仕上げを行ったようなそういう奇妙な手触りの作品である。シンセや打ち込みの比重が増し、1人でやってるんじゃないかこれ、的曲が多い。しかしそれなのに、アルバム全体としては、まあ閉じた空気はあっても密室感は薄く、非常に風通しの良い音楽になっている。多分シンセの音色とか音質とかのせいもあって、それが私にとって違和感のない80年代的音像になっているからかも知れないが、全体的なまとまりががちっとあって、時折出てくるバンドサウンドもその「まとまり」の中に取り込まれてしまったかのように見事に1つのパーツになっているようである。しかもそれでもべーシスト交代による効果なのか知らないが、白いファンキーさまで感じられて実に面白いし、肉感的なグルーヴ(!)が溢れている。Talking HeadsにMaterial、セカンド期のScritti Politti、「Low-Life」前後のNew Order、とか色々私の大好きな音楽たちが頭を掠めていくが、同時にしっかりと、これは2008年に作られた音なのだと主張してやまない。向井氏のヴォーカルも歌詞も、やっと、やっと違和感なく聴けるようになってきたが、それはこの音とのマッチング具合によるところが大きいのかも知れない。何か優しい感じまで受けてしまったりして、ある意味衝撃。