Lazy Days

馬鹿みたいにクソ暑い日の次に、突如どんよりした空で気温が低い日、なんてのがやってくると、嗚呼夏も終わりだなあ、という気分になる。

と同時に私の短い休みの期間も終わりに近づいているわけで、何もしなかったんじゃないか自分、という焦燥感に駆られるわけである。以前もこのNag3で触れたが、夏には何かある、と思わせられているので別に毎年何もなく過ぎていくものなんだけれども、嗚呼今年の夏は何もなかった、というネガティヴなまとめしかできなくなってしまうのである。

私はこの盆休みにはとある目標を立てていて、1つは早起きすること、もう1つはイノトモのファーストアルバムをブックオフで安価で入手すること、という壮大なものである。前者はまあまあ守れ有意義に午前中を使うことが大体できていたから良い。ただ今日は前の晩の酒の飲み方がよくなかったせいか午前中ずっと寝倒してしまった。やはりカラオケボックスでウィスキーのソーダ割りなぞ何杯も飲むものではない。まあ、それは置いておいて問題は後者である。1回発見したのだが1950円、というブックオフに於いては最早神の領域のような金額だったので無理であった。ということで盆休みは何となく目標が半端な感じで過ぎていってしまったのだった。

だから嗚呼今年の夏休みも何もできずに終わってしまったなあ、という感想になってしまうわけで目標の立て方がよくなかったのかも知れないのだけれど、ちょっと不本意な感じではある。夏CDも編集せずに終わってしまいそうな勢いであるし。

ということで早くも目線は秋の方に向いている。秋にはイノトモを安価で入手し、早起きし、秋CDを編集、とかしたい。というかこの程度で目標と言えるのだろうか。そして夏に立てた同様の、このくらいのレヴェルの目標さえばっちりとは達成できない自分って・・・。

とか悲しくなりながらもThe Flying Burrito Brothersの「Sin City」を聴く。これはGram Parsons在籍時の2枚のアルバムをカップリングしたコンピである。何だかここ最近カントリーづきまくっている私なのだけれども、やはりこれも染みるのう、ということである。The Byrdsから脱退してGram ParsonsとChris Hillmanが結成したのこのFBBであるが、カントリーをロックンロールのエッジを持ったサウンドで演奏する、というまさにカントリーロックな音楽である。どの曲も結構強靭な音であるが、メロディもハーモニーもカントリーならではの、というよくよく考えてみれば実に斬新だったのだろうなあ、当時は、と今更ながら感じ入る。Gramのヴォーカルは甘く伸びやかで、思わずうっとりしてしまうのだが、アップテンポのナンバーでの痛快に走る感じは勿論格好良いし、バラードにおける切々と迫る演奏とヴォーカルには思わずホロリ、とさせられてしまう。The Rolling Stonesの「Wild Horses」のカヴァーとかオリジナルよりも良いんじゃないか、とか言いたくなる名演ぶりである。カントリーとかって寧ろ保守的なジャンルになってしまうのだろうけれども、新しい手法が出尽くしてしまった感のある昨今では、逆に新鮮だったりする。しかしGram Parsonsは金も時間も、そしてドラッグもあり過ぎたお陰で早死にした、と言われているわけだが本当にもっと末永く活動してもらいたかったものである。才能の、命の使い方というのは人それぞれだと思うのだけれども、彼ほど勿体無いことをした人はいないのではないか、と思わず悲しくなったりしてしまうのは、ここに収められた楽曲が多かれ少なかれ悲しみを含んでいるからなのだろうか。