Feed Me With Your Kisses

ヨーグルトの話をしよう(Nick Cave And The Bad Seeds「From Her To Eternity」風に)。

私は物心ついた時からずーっと朝食時にヨーグルトを食べている。果たして何年になるのか、それは覚えていないのだが、兎に角ずーっとであることは間違いない。人生の半分以上、毎朝、家にいるときはヨーグルトを食べているに違いない。

と何故突然ヨーグルトの話をしているのか、というと雑誌『サライ』を読むことが最近あって、あれには私の朝食自慢のコーナーがあるじゃないですか(果たして伝わるのかどうか、甚だ疑問であるが)。それを読んでいて、ふと思ったのである。そういえば朝にヨーグルトを食べないとどうにも調子が悪いなあ、と。

例えば旅行などで家で朝食を連続して食べないときにはあまり調子がよろしくなかった。今も山篭り中なので家で朝食を食べていないわけだが、どうもイマイチ、である。ちなみに、私は牛乳そのものを飲むことがちょっと苦手なので代用が効かない。というわけで、ここに来てヨーグルトの偉大さに気づかせられたわけである。文字媒体とかでは目にしていたし、話にも聞いていたけれども、実感させられたのである今はっきりと!

何を下らぬことを、と思われる向きもあるかも知れないが、私にとっては大きなことなわけである。朝食にヨーグルトを出すべきだ運動、とかそういう運動を起こせというのなら起こしても構わない所存である。それくらいの勢いでヨーグルトに感謝したいところである。

しかし聞くところによると、ヨーグルトも価格が上がり始めているようである。なんと嘆かわしいことであろうか、私が今まさに朝食にヨーグルトを出すべきだ運動の書記長に立候補せんという、そんな時に。まああらゆるものが値上がりする中だから致し方ないのかも知れないのだが、それでも本当にこうやって身近なところで身近なものが、となってくると、なあ。とここ最近のいつもの調子のまとめで終わってしまいそうである。

ちなみにDe La SoulのTruhgoyってヨーグルト大好きだから、Yoghurtを逆にして名前を取った、という話を聞いたことがある。おお同志よ!!

My Bloody Valentineの「Isn’t Anything」を聴く。88年のアルバムである。この間フジロックで来日したんでしたっけ・・・。ううう・・・。前回の来日は私が地方に住む(今も地方ではあるが)高校生の頃だったので、行きたくてもさすがに無理で涙を飲み、次の年にはThe House Of Loveと共に武道館でやる、という強烈な話があったものの、キャンセル、ということでつくづく縁がない。まあアルバム自体17年間縁がないから仕方がないのか。で、このCreation移籍第一弾のアルバムである。私はリアルタイムで聴いていたのだが、なんだこれは・・・、と最初は売り払おうと思ったくらいだったのである。だって、The Jesus And Mary Chainのような、という売り文句だったから聴いてみたにも関わらず、何だか曖昧模糊とした音質の中で、ヘロヘロとしたヴォーカルと変なメロディのナンバーばかりだったわけであるから。少なくとも当時の男子中学生の耳にはそう聴こえたのであった。確かにギターの音は結構ノイジーだけどさ・・・、とか言いながらもずーっと聴いていたらいつの間にか中毒のようにハマってしまったのであった。結構もこもこした音質の中で、一発録りのようなナンバーもあれば、めちゃくちゃ重層的にギターの音やら何やらが重なったナンバーとか、意外にヴァラエティに富んでいるところも聴き飽きない理由かも知れない。しかし、何曲か、まるで切り貼りをしたかのように曲の部分部分で全く雰囲気が違うことに気づかされ、なんだかヒップホップのような(音的には全く違うけど、なんとなく)感じである。このアルバムの音質を高めて、更なる怒涛の重層攻撃になったのが「Loveless」なのであるが、まあ、ああいうアルバム作ったら次のアルバム出せないかもなあ、とつくづく思う次第である。しかしこうして聴いてもやっぱり「Isn’t Anything」は何だか変な音楽の一杯つまったアルバムである。面倒くさいことは抜きにして「変だなー」とか言って素直に楽しめる、という稀有なアルバムである、という感想に至るわけである。20年も経つと少年も大人になるわけである。