Street of Dreams

昨日の地震は凄かったわけだが、そのお陰で地震に敏感になっているのである。

被害が凄かった県の北部ほどではないが、昨日も余震は続いていたし、大きな余震が近日中に来る、ということも散々言われているので何とも落ち着かず、ちょっとしたミシっとか言う音にも、すわ地震か、と反応してしまうのである。

ということで、我が住居の2階にいる子供とかがダンダン、と歩く音とか、隣の部屋の住人がメゾネットの階段を上ったり、とかいう音まで、来たか!?と身構えてしまうので大層落ち着かない。当分の間はしょうがないとは言え、何とも落ち着かないものである。

でも、今回のように大きな地震で意外に我が部屋で大変なことにならなかったお陰で、震度6近くまでは大丈夫なものの置き方をしていたんだな、ということの証明が得られたようなところが一番の救いであろうか。多分以前みたいにそこらじゅうに色々なものが積んであったりしていたら大変なことになっていたのであろうが、意外に整理してるじゃん自分、と日頃誰にも誉められないから自分で誉めてあげたくなったりしたものである。というかこの棚にぴったり入っているレコードが崩れたりするような地震とか来たら、それは多分家がなくなるような、もう誰も生存できないような地震なようにも思えるわけで。

しかし早いとこ落ち着きたいものである。The Damnedの「Phantasmagoria」を聴く。85年リリースのアルバムである。多分The Damnedの全キャリアを通して一番好きな人が少ない時期であろうが、私のThe Damnedとの出会いはリアルタイムでこの時期なのでどうしても嫌いになれない、というか好きである。このジャケの感じからしてピンと来るであろうが、Dave Vanianのゴシック趣味が炸裂したのがこの作品で、中ジャケのメンバーの写真の具合とかも何か狙いがはっきりと分かる怖い感じだったりするし。音の方もキーボードがパイプオルガンのような音色を出して重厚な空気を作っている曲や、もともと暗い美声であるDaveの声を活かし(すぎ)た曲など、結構狙った暗さ、みたいな空気が漂うナンバーが多い。しかしその一方でかなりポップなナンバーも多く含まれ、実はこのアルバムの直後に(私の持っているLPにはボーナスディスクでついている)「Eloise」というカヴァーシングルがUKトップ10に入ったりしてバンド的に盛り上がっていたのもこの辺りだったりする。多分基本的に重厚にしたかったのだろうけれども、そうも上手くまとめられなかったような半端な感じが実はこのアルバムの一番のポイントで、それゆえにある意味ヴァラエティ豊かにThe Damnedというバンドの魅力が伝わってきたりするのである。ところでこのジャケであるが、この後に出たDead Or AliveのアルバムのジャケMad, Bad & Dangerous to Knowに似てるよなあ、とか思っていたら同じ人が手がけているのであった。まあ実はこのジャケも、初めて私がThe Damnedのアルバムを聴こうとしたきっかけの1つだったりもするので、何と言うか、このゴシック趣味、というのはどうしても嫌いになれないのだな、今でも。