After Sunset

昨日は料理して食べてビール飲んでたら眠くなって更新できませんでした。

そう、その料理なのであるが、私の1人飯はパスタ、と相場が決まっている。しかも基本何も入らないペペロンチーノ、もし冷蔵庫になんかイカした食材があれば、具入りのペペロンチーノ、ということになっている。昨夜は椎茸が冷蔵庫の野菜室でごろごろしていたので、椎茸入りペペロンチーノ、になったわけである。

しかし、何だかいつもの手順でやっていって椎茸を入れたら、匂いがいつもと変わるわけで、その匂いに感化されて思わず醤油を投入し、それだけではなんか深みがないだろう、ということで酒もちょろっと、とか入れたら何ともエクスペリメンタルな椎茸入り和風ノリペペロンチーノが完成したわけである。

何せフランケンシュタインみたいな食い物になってしまっていたらどうしよう、と実験の結果を恐る恐るビールと共に食べてみたのだが、これがなかなかイケる、というか凄く美味い一品になっていて自分でも正直たまげた。ということでモリモリ食べていたらビールも進み、昨日の体たらくになってしまったわけである。

しかし自分、結構料理好きだと思うのだが、毎回毎回何かしらパスタでも実験しているわけだし、以前ここで述べて「ニューウェーヴが好きである」ということとの共通点を指摘されたカレー作りにしてもそうだが、実は料理が好きなのではなくて実験が好きなだけなのかも知れない。こうなってくるといつの日か、本当にフランケンシュタインを生み出してしまうのではないか、という危惧もあるが、しばらくは実験的な作業を繰り返して行きたいところである。

しかし、本当に美味かったのだ。次回は和風を極めたいものだ、とか思いつつStyrofoamの「A Thousand Words」を聴く。morrから移籍しての第一弾である。何かアメリカのレーベルに移籍、とかJimmy Eat Worldのヴォーカルもゲスト参加、とかそういう話題を耳にしていたので、もしも大風呂敷を広げたような力みすぎのしょっぱい作品でコケたらどうしよう、とか危惧していたものであるが、全くの杞憂であった。CDをスタートさせれば、変わらぬエレポップが聴こえてくるわけである。しかも今回は力み、というよりは気合いの感じられる、通常2割り増しの哀愁メロディ具合である。つまるところエレポップ化したYo La Tengoみたいな音楽性には全く変わりはなく、それどころか磨きがかかっているのであった。チープさとシンプルさの紙一重のところで響くプログラミングされたビートにシンセは、逆にここまで来るとある意味未来的に感じられたりするのだから凄い。そしてこの物凄い哀愁メロディの畳み掛け具合には寧ろ凄味を感じたりするのである、ポッと出には負けない、みたいな。意外に最近「エレポップ」とか形容される新顔が多くいたりするわけだが、やはりStyrofoamは頭でっかちにならずに、実に自然体にやっているのであろうけれども凄味が増しているところなど感動ものである。そしてだからこそ今後も変に変わらずにやって行ってくれるだろうなあ、と信頼できるのである。っつーかコレで琴線を刺激されない人はちょっといないのではないか、というくらいの傑作である。ジャケも良いし。