Sweet Talk

(昨日書いたのにアップしていなかったので今アップします。こちらの日付は6月3日付です。)

相変わらず日々夥しい数の迷惑メールが舞い込んでくる我がPCのメールアドレスである。

最近多いのは、英語のメールでやれバイアグラだ、レプリカロレックスだ、という勢いの奴である。しかし他にも男性自身を大きくする、みたいな感じのが必ず紛れていて、様々な形容の仕方があって実に面白い。

とか楽しみを見出すくらいの勢いでないと、物凄いストレスになるであろうから面白がることにした。しかし日本語の方の迷惑メールのクオリティの低さには目を覆わんばかりである。こないだ「77歳エロジジィが12歳少女を買春」とかいうセンセーショナルなタイトルの迷惑メールが舞い込んできたが、1行目(受信した段階で開かなくても読める部分)を見ると「パチンコ・パチスロ無料攻略法をGET」みたいなことが書いてあって、ある程度のタイトルと中身との整合性はあらまほしきことなり、と思うばかりである。

っつーかこういった迷惑メールって意味あるんだろうか、出す側にとって。誰か間違えて突き進む人間とかいるんだろうか。もしかしたら出す、ということ自体に意味を見出しているのではないか。そうなってくるとこういった迷惑メールというものも実は職人技の域に達していったりするのであろうか。

・・・くだらねえ。Spiritualizedの「Songs In A&E」を聴く。約5年ぶりの新作である。こないだは「Mr. Lonely」のサントラMister Lonelyも手がけていましたなあ。あれも良かったが(そしてSun City Girls最後の録音ということで泣いたりしたが)、こちらの新作はかなり、私は久々にスッとくる作品であった。何でも2005年にはJasonさんが生死の淵を彷徨う大病にかかったり(今作のアートワークとかのコンセプトにもかなり大きな影響を及ぼしているようであるが)しての作品らしいが、「宇宙遊泳」宇宙遊泳以降にあった「物凄い人数のコーラス+オーケストラ+ガレージのり+謎のノイズ」みたいな作風はこのまま定着して、ある意味「変わらぬことの美学」というか「ある意味ワンパターン」の道を進んでくのかと思っていたのですよ。悪くはないけど、勿論良いけど、何だか、な方向性のアルバムを作り続ける感じで。ところがこの作品は何だか違う。勿論オーケストラもコーラスもガレージのりもあるのだけれども、ぎゅっと集中して纏め上げられたような、そういう印象を受け、大分シェイプアップしたなあ、という気がする。また、完成度は高いのだけれども、変に濃密すぎる面が後退して、ある意味風が抜けるのを感じることができるような軽やかさがあったりする。18曲もあるのに51分くらい、という物理的な短さもあるだろうけれども、何だか吹っ切れたような作品である。何だか明るい光が射して来るような、そういうアルバムが聴けるとは思いもしていなかったなあ。「Harmony」なる小品が全6曲入っていてそれがアルバムを纏め上げている感じであるが、実に自然な仕上がりになっていてそこがまた何だか好感度アップである。しかし、何だかJasonさんのヴォーカルが以前よりもしゃがれていて、曲によっては弱弱しくも聴こえたりするのだけれども、それって病気のせいなのか、たまたまこういう声で録音したのか気になる。まあ、話によれば今では全快したらしいし、来日もするらしいから良いのであろう。ただ、先行シングル(今注文中)Soul on FireのB面ではDaniel Johnstonの「True Love Will Find You In The End」をカヴァーしているらしい。それって92年にかつての相棒Sonic BoomさんがSpectrum名義でカヴァーしている曲でもあるわけで、何故今このタイミングでこういうことになっているのか、どうしても気になるのである。そこら辺を質問してくれる、気骨のあるインタヴュアーがこの国にまだいることを熱望している。