Feel The Love

明後日ですか!!

2008/03/22(thursday) @ CLUB ADD AOBA NU NOISE×EXTRA "DMONSTRATIONS JAPAN TOUR 2008"

SPECIAL GUEST: DMONSTRATIONS(from LOS ANGELS,SANDIEGO), DOUGLAS LEE(from CHINA)

BAND Act: -W-(Waikiki Champions) , runny stools
DJ's: EVOL (LoveRecords), drop (Leaf & Villain),RANBO 

OPEN 19:00~ ADV:2000yen(2Drink) / DOOR:2500yen(2Drink)
・場所はClub SHAFTではなく、Club ADDです。
・日時は日曜日でも火曜日でもなく、木曜日です。

よろしくお願いします!

いつの間にか「レコード屋」が「CD屋」になって久しい昨今である。

と言う書き出しは明らかにおかしい。少なくとも「昨今」ではない。思えば我が街のタワーレコードから「レコード」が姿を消した、というか若干数のレコードを除いて姿を消したのは1990年の6月くらいのことであったから、もはや18年も前の話なのである。それでも何故か私の中では「昨今」というイメージなのである。ちなみにその後1991年に我が街に登場したHMVはレコードは初手から若干数であったわけである。豆知識、というか知識にもなり得ないようなことではあるのだけれども。

しかし最近そのCDの地位すら脅かされているらしい。確かに最近レコードを買うと、何かインターネットでダウンロードできるような認証コードがついていたり、過日のPortisheadのボックスセットなぞレコードとUSBのセット、という何だか凄いことになっていたわけで、「CD」というメディアをひとっとびして「レコードかダウンロードか」という世の中になってきているように思える。

まあ、私はレコードも好きだ。好きだが、何だか不安定なメディアではある。これは多分に音楽聴き始めの頃にレコードの針飛びとかを嫌というほど経験したからだろうし、中心に近くなるとちょっと音が悪くなる、とかそういうことにも気づいてしまったが故の印象なのであろうが、ハードなリスニングに耐えうるのはCDなのだろうか、という思いでいるわけである。まあ確かに「ダウンロードして、それからCDに焼いても良いじゃん」という意見も頷けるし、確かに自分もたまにはそういうことをする。しかしそれでも、やはり何だか「形」として音楽を記録したメディアを最初からばしっとした形で残したい、と思うのだがそれとて古い意見なのであろうか。

まあ、もしかしたら単に「CD屋」になってしまったレコード屋に行く楽しみがなくなってしまうから、というのも私の中にはあるのかも知れないが、何だかハシゴを上っていったらそのハシゴを外されてしまったような感じだなあ、と我が部屋のCDを収納しているトリプルタワーを見上げつつ思うのであった。

ということでやり切れないことばっかりだからCDを聴いている今日も。Cut /// Copyの「In Ghost Colours」を聴いている。オーストラリアの3人組のセカンドアルバムである。何でもニューレイヴとかそういうムーヴメント(くだらねえ)の一端を担うとか言われているModularレーベル所属の彼等であるが、そんなムーヴメント関係なく、このアルバムは最高すぎるではないか!!!!まあ、そういう一派と見なされても仕方ないような、シンセのピコピコ具合や、ベースライン、ダンサブルなビートはある。確かにある。しかしそれ以前に全体を覆うこのなんともグラマラスな感じ、しかし軽薄ではないグラマラス加減、80年代っぽいメロディアスな具合や、この震え気味の美声ヴォーカル、そしてそれと共存する90年代初頭のギターバンド〜シューゲイザーバンドのような繊細な感じが実に絶妙に33歳の男をビンビンに刺激してくるのである。かと言って懐古的なわけではなく、しっかりと今の音になっているところが頼もしい。何だか無理なく色々取り入れて作り上げているセンスの良さが端々から感じられる。エレクトロ臭さとバンドっぽさが無理なく融和している辺り、The Belovedとかある時期のNew Orderを思い出させてくれるのである。何か全曲繋がっているあたり(しかもビートで繋がっているわけではなくギターのノイズとか)とかも「アルバム」という形態への拘りを見せているし、何だか凄いものと出会ってしまった気がしているのである。全曲良い具合にツボを押さえた哀愁のメロディで、音的にも無理なくダンスサウンドとバンドサウンドが調和してしまっているのって、ここ最近のこういったノリの作品では、とかそういう狭い範囲を超えて凄く奇跡的な大傑作のように思えるのだが。と興奮しながらクレジットを見ればプロデュースにはDFAのTim Goldsworthyがいるのだった。わかってるなあ・・・。というかこの14 Iced Bearsのアルバムのようなジャケット(これが通じる人とは是非お友達になりたい)でダメな作品なわけないのであるよ。