4月

MELLOW BEATS meets FREE SOUL 2008.5.16(Fri)@SHAFT open21:00 ADV: \2500(Drink別)DOOR: \3000(Drink別)

Special Guest DJ: 橋本徹(SUBURBIA)、山下洋(WACK WACK RYTHM BAND)
DJ: Bossa★Da (SWINGIN' JACK)、MIWA (3*1)、tdsgk (Harlem Shuffle)、tt(Harlem Shuffle)
SWEETS: Cafe SUNNYDROPS

色々なところに、何だかお洒落なデザインのフライヤー、チケットありますのでよろしくです。

ということで私が恐れている日、エイプリルフールだったのである。しかし最近はあまり嘘をつかれなくなってきた。これは私の周りも段々と歳を取ってきて、若しくは気ぜわしくて、嘘なんかついている余裕がなくなってきているのかも知れない。

しかし私は本当に、4月に限らずバカだから嘘を信じてしまいそうになるから、かなり警戒している。4月1日が終わる時まで警戒し続けるであろう。何が起こるかわからないのだから。

ところでガソリンスタンドの前を通ったら、ガソリンが昨日までとは全然違う、6年くらい前みたいな値段で売っている表示が出ていたので、おやおや、大々的なエイプリルフールじゃのう、などと思うわけは当然なく、本当に値段が下がったんだなあ、と何だか驚き、と同時にはたしてこの店はやっていけるのだろうか、と思いを馳せ、そして一昨日にガソリン満タンにしてしまった己の阿呆さ加減に泣けてくるのであった。

そして今日テレビをちらっと見ていたら、今日の午前0時きっかりから安くなったガソリンを探して12キロくらい車を走らせて給油している男の人を紹介していたのだが、私とは違う意味で阿呆な人もいるものだなあ、と感じ入った。勿論安いのは嬉しい。しかし、何だかそんな・・・、という思いがしてしまうのであった。

とガソリン安くなったなあ、とか言っているうちに醤油が高くなったり乳製品も値上がりしたり、と何だかもう、はちゃめちゃである。昨日までと同じ価格で物が買えない(勿論高くなっている、ということである)、という経験は19年前の消費税導入の日にレコード屋でLloyd Cole And The Commotionsのベスト盤買った時と同じくらい、何だか陰惨なものであるが、もしかしたらガソリンよりもこっちの値上がりの方が深刻な感じがしないでもない。日々普通に暮らしていく、ということが随分と労力やら財力やらを伴う世の中になってきてしまったのだろうか、と忌々しい気持ちになったりするのであった。

そして円高がなかなか反映されない輸入盤事情とか。まあ、そこら辺はドサクサで言ってみたかっただけなのだけれども。Bloodthirsty Butchersの「Kocorono」を聴く。これ、リリースはもう12年も前なのか・・・。最近は4人組で活動なさっている彼等がトリオ編成時代に残した夏目漱石をさらりと下敷きにした、大名作である。今まで何百回聴いたことであろう。そして何度胸を締め付けられてきたであろう。1月を除く2月から12月までの全11曲、もはやそれぞれ壮大なスケールと分厚い爆音の演奏で(インストもあるが)こちら側にぐいぐいと詰め寄ってくる音楽である。そして何よりもメロディである。よく「泣ける」という形容が音楽にはされるものであるが、このアルバムほど涙腺を刺激する作品はないように感じる。更にはその月毎にナイーヴな歌詞を歌う吉村氏のヴォーカルも、決して上手いということはないのだけれども、それでも最初に感じた違和感はあっという間に払拭されて、この音にはこの歌でなければ、というような必然性まで感じられてくるのだ。そうなったらもうこのアルバムの持つ不思議な世界からは二度と抜け出せない、ということを意味するのであった。これ以前の作品もこれ以降の作品も勿論良いアルバムばかりだし、その活動姿勢はいまだに素晴らしいのだが、どうしても、どうしてもこのアルバムのことを考えると物足りなく思えてしまうような、そういう罪なアルバムでもある。久しぶりに聴いてみたのだが、最初の出音からもうこちらの心臓鷲掴み、みたいな勢いでいまだに響いてくるのだから、多分永遠に、聴くたびにそういう思いをさせられるのであろう。