Evil

外耳炎になった。

何だか右耳がここ最近凄く痛くて、触るのも憚られるくらいに痛かったのであるが、遂に昨夜痛くて眠れないに近い(結局寝たのだけれども)状態になり、今朝は今朝でパンを食べているだけなのに物凄く耳に響き、こりゃかなわん、と耳鼻科に行ったらば上記のような結果だったのである。

私は今まで耳の鼓膜の裏に水が溜まったり、とかそういうことはあったのだけれども、耳の中身じゃなくて外部に何か起きたのは初めてである。もしこれが何だか得体の知れない、リンパ腺が云々、とか何かドープな奴だったらどうしよう、とドキドキしながら病院へ行ったものであるが、まあ、はっきりして薬をもらえただけでもありがたい。

今年も早くも医療費を払ってしまう年になってしまったのだが、まあ、軽微と言えば軽微だから良かったと言えば良かった。しかし皆さんも外耳炎、意外に痛いので気をつけた方がよろしくってよ。耳のお掃除は優しく、そして丁寧に行うのがベストでしょう。

とまあ、早くもこの道の先輩、的スタンスでアドヴァイスなんかしちゃったくらいにして。しかし、日頃ひどいのばっかり爆音で聴いてるから耳が悲鳴を上げたんでしょ、とかいう勘繰りは止めていただきたい。そういうことではない、はずである。たとえ昨日はSightingsを爆音で聴いていたにしても。そして車の中ではThe Velvet Undergroundの「White Light / White Heat」White Light/White Heatを激音で聴いていたにしても。

・・・やっぱこれが原因なのだろうか。ということでRed House Paintersの「Red House Painters」を聴く。バンド名と同じタイトルのアルバムが2枚くらいある、というとThe House Of Loveかあぶらだこか、という勢いではあるが、まあこれは93年のサード(?)アルバムである。何故私が彼等を聴いたか、と言えば、1. 4ADレーベルだから、とか2. Aztec CameraRoddy Frameがおススメしていたから、とかいう理由があるのだが、そのような1、2の印象から予想される音とは大分かけ離れている音である。アメリカのバンドだからか、かなり乾いている。基本的にはゆったりとした、メランコリックな曲調で、且つ優しい美声のヴォーカルと繊細なギターワーク、というのが肝なわけである。とりわけ初期3作に於ける何だか、時間の進みが遅れてしまうように感じられるほどのゆったり具合たるや、この後呼称が広まった「スローコア」とかいうよくわからんジャンルの先駆けとか言っても構わないと思われる。ちなみにスローコアの元祖はNick Cave And The Bad Seedsだ、とかいう説も聞いたことあるが、より一層わけわからんジャンルに思える。いまだに私もよくわからない。でも、そんな音楽性なのにどこかドライな感じがするのが凄く面白いのである。今作もゆったりと、どこか1枚膜を隔てて聴こえるような音作りで、夜深い時間に聴くのにはもってこいだがかなりの確率で眠りに落ちてしまいそうになるアルバムである。時々無性に聴きたくなるんだなあ。S&Gの「I Am A Rock」のカヴァーとか、何回聴いても物凄く胸を掻き毟らずにはいられない気持ちになってしまうのであるよ。