You Have Killed Me

昨日のNag3をちょっと修正しようかと思い、編集画面を見たのであった。

そこにはどんないきさつでこのNag3に辿りついたのかがわかるような、リンク元が結構表示されているのだけれども。まあ、様々な検索で辿りついた方がいらっしゃって、「Crime And The City Solution」とか「The Psychedelic Furs」とかを検索して辿りついた方もいるようである。あと「犬神家」とか。

まあ想定の範囲内である。しかし申し訳ないのは、何かを知りたくて検索をかけて結果このNag3に辿りついた方は、結局何ら有益な情報を得ることができず、その挙句に私の頭の中の地獄巡りに付き合わされる羽目になってしまうわけである。何かこう、その方々の落胆ぶりを想像するに余りあって、何だかいたたまれない気持ちになるのであった。

まあ、それも何かのご縁、と割り切っていただけるとありがたいのだが、それにしても、「男子高校生に萌え」とか「M男奴隷調教」とかのワードで検索してここに辿り着く、というのは一体どういうことなのだろうか。不思議なことである。そういうワードで検索してきた方がこのNag3を読んで、何らかの形で充足感を得られているのなら、・・・それはそれで良かった、とか言えるのだが何だか割り切れない気がするな、というか謎だ・・・。

しかし上記のようなこと、私は書いているのだろうか。今更昔のNag3を検索して調べるやる気など毛頭ないので検証はしない私であるが、もしかしたら自分の知らないところで、無意識にそういうことを書いてしまっているのだろうか。否、そういう気はない。否、そういう気はないはずだ。否、そういう気はなかったと思う。否、そういう気がないと自分では思っているのだが。否、そういう気がなかったと言えるのだろうか。否、そういう気がなかったとは言い切れないのかも知れない。否、そういう気がなかったら良かったのに・・・。

と何だか自分でも揺らいできてしまって、Nick Cave And The Bad Seeds「The Mercy Seat」の歌詞のようになってしまった。いや、まあ、様々な切り口からこのNag3を楽しんでくださる方がいらっしゃる、ということでありがとうございます、なんて適当なまとめで良いのだろうか。

Morrisseyの「Greatest Hits」を聴く。Deccaに移籍してのベスト盤である。とは言え、ベストとしては非常に偏った内容で新曲2曲+Patti Smithのカヴァーのライヴヴァージョン+88年のシングル2曲+89年のシングル+94年のシングル+最近2枚のアルバムから、という何だか物凄い抜け方である。つまり89年の春頃から2004年に至る辺りまでが、1曲を抜かしてほぼすぽっと抜けているので、あまり彼のキャリアの全軌跡を追う、なんてことは全く不可能に近いアルバムである。しかしそれでもやっぱり聴いてると盛り上がるのはダメなファンだからか。しかしここ最近の曲はタイトルと曲が私の中で一致しなかったりして、猛省を促されたりしたのである。実は今キャリアの全盛とも言えるくらいの勢いで盛り上がっているはずなのに何だか申し訳ない気持ちになってきたのでもっとしっかりここ最近のアルバムも聴こうと思い直すきっかけになったのだった。こうして聴くと最近のナンバーはなんだかメロドラマちっくと言えるくらいのメロディに彼のヴォーカルを大フィーチャーしたナンバーが多く、ある意味ソロアーティストMorrisseyとしてはこの路線が一番しっくり来るものなのかも知れない。バリトンで伸びのある美声なのだ、もともと。その声を最大限に生かしたらこうなった、みたいな。結構豪快なギターの感じもあるのだけれども、何だかエンターテイナー的な落ち着きもあって良いな、とか思っていたら初回で付いてるライヴ盤の方では結構荒っぽくも熱唱していて凄く面白かった、というか嗚呼、昔と変わってはいるのだが根っこのところでは変わらぬのだなあ、としみじみしてしまったのであった。こちらのライヴ盤も最近の曲が多いがひょこっと昔のナンバーもやっていて、しかも渋い曲もあったりするので聴き応えがある。このフォーマットがこのベスト盤では良いのだろうな、と思う。しかし、ソロデビュー、つまり「Viva Hate」から20年って、何だか日頃は認識していないのにこういう風に気づいてしまうと、年月というのは流れるのだなあ、と・・・。