Don't Be Cruel

amazonを利用したことある方ならお分かりかと思うのだが、あれ、ログインした状態で見ていると「○○さん、ようこそ!おすすめ商品があります」とか「最近チェックした商品」とか出て、トップページに色々そういうおすすめ商品が出てくるわけである。

そのおすすめ商品というのは最近チェックした商品から分析されて色々出てくるわけである。たとえ一回たまたまチェックしたものがあったとしても、それに関連するものが次回ログイン時におすすめ商品としてトップページに出てくることになってしまうわけである。

この間、AKB48のアルバムの初回ジャケが何だかエロい、という話を聞いて鼻の下伸ばしながらチェックしてみたわけだが、たった一回AKB48をチェックしただけで、amazonではおすすめ商品やら何やらでトップページにずらーとAKB48のシングルやら本やらが並ぶ羽目になってしまったのには閉口した。またそのせいでamazonトップページにはAKB48と共にSonic YouthとThe Bandが並ぶ、とかいうもうカオティックな状況になってしまったのには更に絶句させられた。

人生、たった一度の過ちがどんな影響をもたらすのか、しみじみと考えさせられる出来事であった。これを教訓にして、不用意なクリックはなるべく控えたいものである。

と言った矢先から小野真弓の写真集をチェックしてしまったお陰でAKB48小野真弓Sonic Youthだの何だの、という並びになってしまってもうamazon開きたくない。

その前にはこのアルバムがトップページでは「最近チェックした商品」としてフィーチャーされていた。この後がAKB48なわけだから、いかにamazonの我がトップページが混沌としているのかは一目瞭然であろう。Annette Peacockの「My Mama Never Taught Me How To Cook」である。これはGary Peacockと結婚していながらPaul Bleyの子供を産んだ彼女の(とライナーに書いてあって衝撃を受けたりした)、1978年から1982年までのAURAレコード時代の2枚のLPをカップリングして、更にコンピ収録曲まで収録したAURA時代完全網羅の1枚である。RCA時代の「I'm The One」も折角だからCD化してくれれば良いのになあ、と思いながらもこのコンピを楽しく聴いている。この時期は彼女の音楽は「I'm The One」に於けるシンセ音が飛ぶ奇天烈な世界とはかなり趣が異なり、何だか音楽的には凄く丸みを帯びた、フュージョンというか、ジャズロックというか、を想起させるような音の感触である。単にそういう感じだと私はちょっと苦手な世界なのだが、ここでもやはり彼女の時に呟き、語り、吼えるヴォーカルのお陰でやっぱり何だかぶっちぎりの世界が構築されている。隙間がしっかりとどの曲にもあるのも印象的で、不思議な空間の広がりを感じることができる。Patti Smith何かと比較されていたようであったが、こちらのAnnetteさんの方が更に予測不可能だし、更に渋かったりするのだから面白い。David Bowieが何とか絡みたかったらしいが、それを断ったり、というところからも彼女の核の強さが感じられたりする。ちなみに「I'm The One」に続きElvis Presleyのカヴァーが入っていたりしていて何だか面白い。ところでギターはMick RonsonにChris Speddingとかだったり、ドラムスにBill Brufordがいたり、さすが突如レゲー風になったりしても違和感なかったりするあたりバックも鉄板である。