American Girl

昨日はあまりの眠気に沈没したので更新できませんでした。

ということで実は人知れず、バーゲンで良い感じの外套を買ったのであった。30%オフとかってかなり大きい話である。とくに私のように基本的に定価では服を買わずに、バーゲンとかまで待つハイエナのような人種にとっては実にありがたい話である。

でまあ、それは良いのだが、ちょっとした疑問がある。adidasの外套を買ったのであるが、こういうのを着る際に、例えばスニーカーがpumaだったりしたら、それってダメなことなのだろうか。また、adidasのコートの中にpumaのパーカーとかってのもアウトなんだろうか。

何か同じ傾向のブランドで違うものを同時に身につける、というのは気にしなければ気にしないで済むことなのかも知れないが、何だかこう私のような小心者はどうにも気になって仕方がない。まあとくに気にすることはないだろうし、私のことにそんなに気を留めて見る人もいないだろうから、別に大したことはないのだろうけれども。

でもし「アウトだ」という意見が大勢を占めるのであれば、今度はadidasのスニーカーでも購入しなければならない、ということになってきてそれってバーゲンで安く服を買えた、というお得な感覚が思いっきり吹っ飛ぶくらいの話になってきてしまうではないか。それでもそこでadidasのスニーカーを履いてadidasの外套を着て、となったら今度は「お前はRUN DMCか。キメ過ぎじゃないのか。」とか気になってきてしまいそうでなかなかに悩みは尽きない。私のような初心者は服を着るにも靴を履くにもいちいち悩まなければ先に進めないのである。

という下らない悩みを告白したところで、Tom Petty & The Heartbreakersの「Greatest Hits」を聴く。一応アメリカンロックバンド、という言葉で括られる彼らの、93年に出たベスト盤である。しかしアメリカンロック、と言えば確かにそうなのだけれども、彼らの場合その言葉から受ける印象よりはもうちょっと弱いような、そういう感じがしないでもないのだが、どうだろうか。例えばThe Byrdsは確かにアメリカのロックバンドではあるのだが、どうもアメリカンロックという言葉のイメージにそぐわなかったりするではないか、って私はそういう微妙な印象があるのだが、それと同様に彼らにもどうもそういう呼称がそぐわないような気がする。まあ、それは置いておいてこのアルバムはデビュー時から当時の新曲まで、そしてTom Pettyのソロアルバムまである程度網羅した内容になっている。全く曲が今作に収録されていないアルバムもあったりするのだが、まあ良いではないか。ということでがっつり彼らの音世界が堪能できるのだが、彼らの魅力はその小回りの良い感じのポップさにあると思う。そして汗臭くない点だと思う。それが多分上記のような、個人的な印象に結びついているのだろうと思うのだけれども、重苦しくないし暑苦しくないわけである。Tomさんの声の質も力強い、というよりは高い細めの声であるし、ギターワークとかは繊細な感じが強い。でもなんかしっかりとした歩みを続けていた(そして続けている)感じはしっかりと伝わってくるし、また、愛すべきバンドである、ということもひしひしと伝わってくる。ちなみにここに収められた新曲のうち、「Mary Jane's Last Dance」はごく一部(萩原健太周辺)でRed Hot Chili Peppersの「Danni California」の元ネタではないか、と噂になった曲だったりするし、そういうあくまでも地味な話題があったりするところもなんだか愛すべきバンドなのである。