That's Entertainment

年末もよろしく!

Harlem Shuffle Vol.5@ Club SHAFT 2007.12.28(Fri)22:00〜 Adv \2000(1D) Door \2500(1D)
Guest DJ:高橋孝博 ( Halfby )
DJs:Takashi Tamayama, tdsgk, Kenji Maesawa

で、もう一発!

AOBA城炎上@Club SHAFT 2007.12.29 (Sat) 21:00〜 Adv \3000(1D) Door \3500(1D)
GUEST LIVE:イルリメ
BAND: -W-、runny stools、ラファエルクルー他
DJ:DJ CASIN(forest lounge records/gift gimmick), DJ G-CO(gift gimmick), DJ HAMA(banyan pro/gift gimmick), tdsgk

よろしくお願いいたします。

重なる時には色々なものが重なるものである。例えばThrobbing GristlePsychic TV〜PTV3のGenesis P. Oridgeは先日奥様をガンで亡くされたばかりなのに、今度は家に泥棒が入ったらしい。どちらのニュースもフランスのSordide Sentimentaleからのメールで知った、というのもアレなのだが、こうなってくると彼のことを思ってPTV3の新作アナログを彼のサイトから買わなければいけないのではないだろうか、とか思ったりするのである。見舞金的に。

流石にこの不幸の連発というのは、別に自分に起きたことでもないのにかなりなんだか辛い話である。っていうかこれを書いている最中に思い出したが、確か10年以上前にLove And Rocketsのスタジオが火事になったことがあったが、そのときもGenesisさんはその場に居合わせて確か唯一怪我をした人だったように思う。あれ、もっと昔にはツアーバスの事故もあったような気が・・・。

こうなってくると何だか呪われているのではないか、という気もしてくるが、何なんだろうか。本人がかなり怪しげであるから色々呼んでしまうのであろうか。いやいや、そういうことを考えるよりも彼が凹まずにこれからも活動してくれることを願わずにはいられないものである。

ということで何ら上の文章とは関係なくRufus Wainwrightの「Rufus Does Judy At Carnegie Hall」を聴く。噂には聞いていたJudy Garlandのコンサートを完全コピーしたライヴのCD化である。2枚組。多分これは現在に生きるアメリカ人として聴いたら、何だかこう古き良き時代を思い起こすきっかけになると同時に、もしかしたら今この時代にこういう企画をやる、というのはかなりラディカルなことに思われるのかも知れないが、この極東で間接的にCDを聴いている私としては、そういう感慨は持てない。否、持てないから寧ろ逆に面白く聴けたりするのかも知れない。最近のスタジオ盤ではゴージャスさが時に打ち込みと相俟ってあまりにも、あまりにもトゥー・マッチだったりするような気がしている彼(いやそれでも面白いのだけれども)であるが、このオーケストラをバックに妹やら母親までも引っ張り出して来て、ミュージカルやら何やらで御馴染みの名曲の数々を歌い上げていくこの作品では、逆にそのトゥー・マッチさが一回りして、実にスカッと爽快な感じである。彼のよく伸びる美声はビンビンに響き渡るし、MCは絶好調のようだし、何より観客の盛り上がりぶりも異常なくらいで聴いていて熱狂的な波に飲み込まれそうな感覚を覚える。しかも曲をやり直したり、若干ヴォーカルがフラットになる瞬間があったり、何だか完成度という点に於いてはどうだったのかわからないのだけれども、実に勢いがある感じで好感が持てる。そう、寧ろ昔懐かしいとかそういう問題ではなく、新鮮に響くのであった。「Over The Rainbow」の朗々と歌い上げる感じとか、「You Go To My Head」をアップテンポでサラリとやってしまうところとか、力の入れ方抜き方が絶妙で、このライヴを機にまた新たな表現へと向っていくのだろうなあ、とそういうことを予感させてくれる、そういう作品でもある。ところで彼の音楽を聴くにはやっぱり冬の時期がベストだと思うのだが、いかがであろうか。何だかこれくらいのゴージャスさが冬場には必要なのかも知れない。