Come On Home

ここ最近のこのNag3が暗い、というかどうもシャキッとしない、というか疲労感漂う感じなのは一体何故かと反省して色々考えてみたら、そうか、ということにぶち当たったりしたわけである。

まず平日の夜11時から12時とか、そこら辺に更新しているもんだから日中の嫌な気分やら疲れやらが、がっつりと凝縮されて濃縮されて蓄積された深い時間のテンションだから何もイケてることが書けていないわけである。

また酒量がひところよりも格段に増えているので、そこら辺に乗っ取られている感が強いのも否めない。ちょっとここ最近無防備に、ナチュラルに過ぎたか。グダグダの日常やら、結局直す気もないのに色々自分の良くない点を挙げ連ねていって、それでもって悦に入っているような、そういう感じの日記と同じ感じになってしまった感も否めない。

そもそも日記でもないのにほぼ毎日記す、という不気味なものであるこのNag3が、いつの間にか己のストレス発散の場になってしまってはいけないのである。そんなものはネット上でやらずとも、酒でも飲みながらまくクダの中で吐けば良い。そこら辺をわきまえなおす必要があるなあ、と開始して5年を迎えんとするこの時期に、足元を見つめなおすのであった。

まあ、別にそこら辺を見つめなおしたからと言って、とくにいつもと変わらない感じが今後も続くだろうとは思うのだが、どうにも最近のは自分で書いてて、なんだかなー、ということばっかりでちょっとイカン、と思うのであった。まあ、要はそういう風に私に思わせたりする世の中やら奴等が悪いってことなんだがな!

実は今日も赤ワインを1本空けているのでまたこういう闇雲なテンションの中、Everything BUt The Girlの「Baby, The Stars Shine Bright」を聴く。86年リリースのサードアルバムである。最初の2作を手がけたRobin Millerの手を離れ、更には大胆にオーケストラを導入し、というそれまでの流れとは異なる、そしてその後のアルバム1枚毎に(少なくとも音の表層的には)変化していく彼と彼女の出発点にも当たるアルバムである。でも、EBTGの作品の中で最も突発的に聴きたくなる率が高いのは、極私的にはこのアルバムである。まあ、確かにアレンジは大胆であるが、曲の良さ、歌詞の痛烈さ、ハーモニーの美しさなどは、おそらくEBTG史上でも最高なのではないだろうか、と思う。Tracy Thornの低音強めのヴォーカルも大炸裂しているし、Ben Wattの美しく澄んだ高めの声も冴え渡り、絶妙なハーモニーを聴かせてくれる。勿論上手、とか下手、とかいう観点から行ったら難しいことになるのだが、そんな観点で聴くのがいかに下らぬ、阿呆らしいことなのか、ということを逆説的に教えてくれているのである。また、シングル曲以外でもキャッチーなフックを持った曲が怒涛のように並んでいて、突如脳内再生されたりする楽曲を多く含んでいるところもポイントか。この後の所謂AOR的展開を暗示するような、そういうアレンジも聴けるし、このアルバムでしか聴かれえないドラマティックなホーンやらストリングスやらが乱舞するナンバーも入っていてまさにキャリアの分かれ目になっているような、そういう重要作である。まあ個人的にはそこはかとないカントリーの影がたまらなかったりもするのだが。