Born In The Desert

昨夜は赤ワインをへヴィに飲んでしまったので更新できませんでした。

しかし最近酒量が多い。もともとお酒は好きなのだが、何だか最近何か酒に意味を持たせようとしているような自分がいるような気がする。美味しいお酒を美味しく飲めば良いのだが、何だか段々飲むことに意義がある、みたいな感じでどしどし飲んでしまったりするのである。

なんか別に意識して酒で忘れたい、とか酒で紛らわせたい、とかそういうことはないように思うのだが、いざ飲む段になると無意識にそこら辺の気持ちが沸き起こってきてしまうのであろうか。で結構な量を飲んでしまう、という。でもなあ、それは最悪なことだと思うのだ。酒は酒であって、別に何かの働きが云々、というよりも飲んで美味しければそれで良し、なものなのである。変に酒で何かを埋め合わせようだなんて、それは酒にとって失礼なことであるし、何よりも不健康である。

ということで美味しいものを美味しく、という原則を守って、減酒していきたいところである。何もそんな下らんことここで書かなくても、とか思うのだがまあ決意表明みたいなものである、と解釈してもらえれば。ということでSusannaの「Sonata Mix Dwarf Cosmos」を聴く。Susanna And The Magical Orchestraとして2枚の素晴らしいアルバムを出しているスウェーデン人の彼女の、初のソロ名義でのアルバムである。The Magical Orchestra名義のファーストList of Lights and Buoysでは「Joleen」、セカンドMelody MountainDepeche ModeやらJoy DivisionやらPrinceやらScott Walkerやらのカヴァーアルバム、ということでカヴァーが得意な彼女であったが、今作は全曲オリジナルで、何だか気合いを感じることができる。しかし基本線は変わらず、何かくぐもったような音世界に彼女の透き通ったヴォーカルが乗っかり、しかし気づくとへヴィローテーション、というこれまでの彼女の作品の魅力は更に倍増しているように思える。下手すりゃ雰囲気もの、とか言われて片付けられてしまいそうにもなるのだが、そうはさせないのは曲の素晴らしさのお陰である。決して強引にぐいっと聴き手を引っ張るのではなく、じわりじわりとボディブローのように効いてきて離れなくなる、そういう非常に中毒性の高い楽曲が揃っているのである。非常に内省的な作品ではあるが、決して閉じた音楽ではなくて閉塞感が感じられないところも凄く良いと思うのだなあ、とまた聴いているのだった。