Into A Swan

昨夜は深酒のために更新ストップしておりました、すみません。

私の職場には外国人がいて、彼は結構話しかけてくる。どこで仕入れた情報なのか、私が音楽好きということを知っていて「昨日沢山ダウンロードしたよ。The Doorsは好き?」とか色々色々話しかけてくる。

昨日も「R.E.M.って知ってる?」とか言われて色々話したのだが、彼曰く「どうせアルバムなんて聴く曲って数曲でしょ?CD高いし、絶対ダウンロードの方が良いよ。え、やってないの?信じられない!」とか言われてしまって考え込んでしまった次第である。

まあ、確かにCDは高い。しかしアルバムは全曲聴く派の私としてはなかなか複雑な思いである。私も別にダウンロード否定派ではないし、我が家の通信環境が良ければやっているに違いない。でも、それでも何か最早旧世代の意見なのかも知れないけど、そうじゃない何かサムシングが欲しいから私はCDとか買っているのかな、と思うのだった。

でも、世の中的に皆彼のような考えならば、そうだよな、そりゃCDも売れなくなるだろうし、世の中の流れってそんな感じなのかな、と思いつつ今日レコードを買ったのだが、そこの店員の方は検盤のために私がディスクを取り出すや否やその溝を見て「うわ、凄いな、オーディオファイルのプレスだなぁ」とか言っていたので、驚いてしまったのだった。そうか玄人は溝見てどんなプレスかわかってしまうのか。

その店は元々はクラシックのレコードしか置いてなかったが、最近所謂ポピュラー音楽も置き始めたような店なので、多分相当にプロフェッショナルなのだろうなあ、その方も。店員:「これは絶対音良いですよ」私:「そうですかー、実はこの12インチ、A面もB面も音源的には全部持ってるんですけども」店員:「多分今まで聴いてたCDとかLPとかとは違う音で聴こえるはずですよ」というやり取りの後に、我が家で聴いてみた。

まあ、そのレコードって今までに何千回と聴いたであろうLloyd Cole And The Commotionsの「Perfect Skin」なのだけれども、確かに今までと全然違う音であった。ミックス違うんじゃないか、と思えるくらい今までの印象と違う。実際に違うかも知れないけれども、それでもやっぱり音が何かド迫力である。そうか、なるほどこういうのを私はまだまだ面白いと思っていて、そして求めているのだなあ、と全てがはっきりとした次第である。

Siouxsieの「Mantaray」を聴く。遂にソロアルバムである、初の。実際The CreaturesはThe Banshees解散以降の音源はちょいと辛くて聴いていない私であるので、これはどうかなあ、とか思いつついたが、これは素晴らしいではないですか!The Banshees時代とは違うが、ポップで、そしてちょっとグラム風のイカしたバンドサウンドなので興奮してしまった。何よりもThe Banshees後期にあった、暗いポップなメロディが大復活しているのが実に嬉しい。そして彼女のヴォーカルがやはり伸びやかで、やっぱり唯一無二の声なんだよなあ、とまたしても感動するのであった、って単なるファンの呟きであるが。まあ、それはそれとして、全体的に開放感が溢れているし、ちょっとしたビートの実験なんかもあって、物凄く大満足の1枚である。しっかしこのジャケは凄いな、と思うが今のこの時代、これ位のインパクトあるもの作って納得いくのってBjorkと彼女くらいなもんであろう。女神降臨ですな、まさに。