Jacket Hangs

明日は非常に不本意ながら、仕事でアウトドアせねばならぬのでこちらのNag3の更新は確実にストップします。申し訳ございません。そう、昨年蚊に刺されて、その後皮膚病になった忌まわしい出来事から1年なのである。また同じキャンプ場に行ってくるので、今度は刺される前に刺して来てやろう、と思っている。復讐である。仁義なき戦いである。

世の中の流れ的に「アウトドア好き」とか言っている方が通りが良いらしい。現にアメリカでは恋人募集とか友達募集の広告を打つ時にはそういった文言を入れておくと好感度アップらしい。しかしながら私はどうにも正直ものなので寧ろ「インドア好き」なのである、と別にどうでも良いがここで宣言しておきたい。そんな私がアウトドア!しかも仕事で!とくればいかに気乗りしていないか手に取るようにわかるのではないだろうか。

The Blue Aeroplanesの「Swagger」を聴いている。実は当時でも結構ベテランバンドだった、ブリストルの(当時は)大所帯バンドのメジャー1作目、90年のアルバムである。当時はUKの所謂「インディ・ギターバンド」がガンガンメジャーと契約して良作をリリースしていて楽しかったものである。まあ、ある種のバブル期だったようなものなのかも知れず、その後あっさり弾けてメジャー落ちとか解散とかばっかりだったが。ちなみにこのThe Blue Aeroplanesは今も活動している。メンバーチェンジは相変わらず激しいようであるが。まあそれでもこのバンドの中心になっているのはGerard Langleyのヴォーカルと詞なのであるから、まあしょうがないといえばしょうがない。しかしこの時期は後にMassive Attackに入るAngelo Bruschiniや既にSubway Organizationから傑作アルバムをリリース済みだったRodney Allenなど実に才能豊かなギタリストが3人もいた、サウンド的にも最も充実していた時期なのではないだろうか。プロデュースも当時「ギターバンドと言えば彼」的存在だったGil Nortonだし、とてもダイナミックな、まさにギターバンドとしての面目躍如である。とにかくギターの絡み具合、分厚さ具合と言ったらたまらない。しかしそんな強烈なサウンドに負けないのが前述のGerardのLou Reed的というかFeltのLawrence的なしゃべっているような、そんなヴォーカルなのである。とは言えぼそぼそ呟いているのではなく、寧ろあっつく呟いているような感じだから面白い。だからこそ、決して単調にはならず、しっかりとギターロックの王道なのだから恐れ入る。ちなみにHappy Mondaysに於けるBez的なダンサーがメンバーにしっかりこの時期いて、何かでライヴヴィデオを見たことがあるのだが、何だか奇怪な、しかしアクティヴな踊りをしまくっていて、そこら辺も変と言えば変なのだが、実はこのバンドのどこか「動」的な印象に一役買っていたのだろうなあ、と思う。密かにREMのMichael StipeとかThe BibleのBoo Hewerdineとか、たまらないゲストも参加。しっかし格好良いなあ、と17年も前の作品に熱狂する夜なのであった。