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tdsgk2007-08-19


ということで私の1週間の夏休みも終わりを迎えるのであるが、この休み、果たして私は何をしていたのであろうか。

飛び入り乱入(表向き)7インチDJ〜飲酒〜栃木〜夜中の疾走〜飲酒〜山形〜飲酒〜飲酒〜料理、ということになるであろうか。とくに飲酒方面の充実には目を見張るものがあるが、いつものような武勇伝(駅を寝過ごす、クダをまく、家の前の駐車場で寝る)を作ることもなく無事に終えることができたのは、ウコンの力によるところが大きいであろう。

ウコンの力は凄いなあ、と痛感すると同時にたまにその力を凌駕してしまうくらい飲酒する己の愚かさ加減にため息の1つも出るものであるが、概ねこのウコン様のお陰で飲酒した次の日も人間として活動できるのだなあ、と思うと感謝してもし足りないくらいである。今後も気を引き締めていきたいところである。

しかし休みというのはあっという間に終わってしまう。確かに暇だな、とか感じたりした瞬間もこの一週間のうちにあったりもしたが、フリーに使える時間が自分に委ねられる、しかも大量に、というのは滅多に私の場合ないものであったが故、上手く過ごせたかどうかは甚だ疑問ではあるが、まあ日頃できない「家に一日中いて家事をして音楽聴いてDVD見て読書して買い物して」ということができただけでも、得がたい経験ができた、とまとめることはできるであろう。

結局とてもささやかな楽しみを見つけながらの休みだったのだなあ、と思うと若干の寂しさは残るがあの暑さだったわけであるから、日頃から暑さに弱い私が外でアクティヴに動こうとかしようものなら、即死んでいたに違いないので間違いはなかったのだな、と自分を納得させながらLileのアルバムを聴く。アルゼンチンの男子×2、女子×1のユニットのアルバムである。ドイツの我等がMonikaレーベルからのリリースである。ということで何となくは想像がつくかと思うのだが、まあ所謂エレクトロニカ的な、しかしジャケットに貼ってあるステッカーには「electronic pop」と書いてあって、まあそういう音楽である。女子によるヴォーカルが全編に入っていて非常に牧歌的でメロディアスである。しかも切ない系のメロディなので、何だか胸キュンだったりする。全曲英詞なのだが、微妙にスペイン語訛りでそれがまたどこか微笑ましかったりする。しかしよく聴いてみるとバックの音作りが何だか凄い。決してヴォーカルのバック、としてのみしか機能しない音ではなく、結構へヴィな音色やらノイズやらを使っていたり、コロコロと音が変わっていったり、と異常に作りこんである。単なるよくある「歌+エレクトロニカ的音」に留まらぬ、謎の重さが実に快感である。でもあくまでメロディとヴォーカルとビートが揺るぎないものだから、全然違和感を覚えずに聴けるのである。アルゼンチン音響派、とかやらが話題になって久しいが、そういう流れともまた違う、実に面白い存在だと思う。こんなに凝った音なのに凄く聴きやすくて、逆に涼しげだったりするのは、もしかしたら結構物凄い才能との出会いなのかも知れない。そんな傑作である。昼間よりもこれからのシーズンの夜に聴くのにぴったりな感じ。

っておい、amazonにないのかよ!!ジャケだけ貼っておきます。