The End Of Radio

ところでオマケに弱い私である。

身近なところで話を進めていくと、CDにステッカーが付いてきたり、とかポスターが付いてきたり、とかそういうのは素朴に嬉しい。たとえ実際に貼ったりしなくても、何か心が豊かになるような思いである。ってこんなんで豊かになれるのだから私の心というものは一体どれだけ荒涼としているのか・・・。

まあ、それは良い。ここで何度も取り上げているVinyl On Demandレーベルの話をしようじゃないか。ご存知の通り、今年は私は会員なのでコンスタントにブツが送られてくる。それと一緒に会員さん限定、みたいなオマケも付いてきたりするから実に嬉しい。

大抵は7インチとかが付いてきたりするのだが、この間はBroken Flagレーベルのボックスセットにバッグ、ネームタグ、Tシャツ、という大盤振る舞いも良いところのオマケ類が付いてきて嬉しかった。しかし問題はこのバッグが、何故か臭い。鼻に来るような、なんか薬品みたいな、そういう変な匂いなのである。しかも金具が錆びている。あららあ、と思ったのだが。

しかし本当の問題はTシャツである。デカイ。物凄くデカイ。XXLくらいのサイズはあるのではないだろうか。グラビアアイドルがこれ1枚着て微笑んだりしたら(今の私の希望だと南明奈山本梓あたりか)、もうそれでグラビアはオッケー、となるくらいの、ムームーくらいの大きさのTシャツなわけである。まあ、グラビアアイドルが着用したところでBroken Flagレーベルなのだが。

さて、何故上にTシャツが「本当の問題」と書いたかと言うと過日VODから送られてきたClaire ObscureのコンピにもTシャツが付いてきたのである。嬉しいね、と思ったらSサイズ。一応着てみたが、ボディビルダーハードゲイか、という物凄いピタピタ具合で、これは皮膚呼吸ができなくなって死ぬに違いない、というくらいのサイズであった。

何故Mサイズが送られてこないのだろうか。一応最大公約数的に標準のサイズなのではないか、と思うが敵はドイツ人。一筋縄ではいかないのかも知れない。それともエクストリームなリリースで鳴らすVODだからエクストリームなサイズ設定のTシャツしか作らないのであろうか。

オマケは好きだが実用性のあるオマケが良いなあ、というところでShellacの「Excellent Italian Greyhound」を聴く。久々の4枚目のアルバムである。これはLPレコードを買うとCDも入ってくるという、前作と同じオマケが付いてくるオトクな1枚である。しかし何故そんなことしているのだろうか。「レコードとCDで聴き比べやがれ」というAlbini先生の思いが炸裂しているのだろうか。だったらCDにレコードのオマケを付けないと片手落ちだよなあ・・・、と謎は深まるばかりであるがこのトリオの新作は、かつてないほど聴きやすい、ように思えるのだがどうだろうか?相変わらずミニマルな展開の後に各楽器が逸脱してアンサンブル崩壊寸前まで突き進んでまた戻る、とかいう曲もあるのだが、切っ先鋭いAlbiniギターを最大限にフィーチャーしてトリオで突っ走る痛快なロックンロールナンバーもがっつりと入っていて「嗚呼Rapemanからもう20年くらい経ったんだよなあ」と遠い目になること請け合いの、昔からのAlbiniファンにも余裕で訴えかける作品に仕上がっているのが何より泣ける。そして相変わらず、このジャケとかタイトルとかの真意は?とか上記のレコードにCDのオマケ、という意図は?とか色々考えさせられるので飽きないし、考えているうちに何度もリピート、ということをしては格好良いな、おい、と盛り上がれる1枚で何度も何度も楽しめてしまう、音楽を聴く悦びってこういうことも含んでるはずだよなあ、と思わずにはいられない、感動の1作。しっかし音良いなあ、このアルバム・・・。