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まあ水面下では激しく足を動かしながらも、水面上では優雅に泳ぐ白鳥のような私であるが(いやそれもどうかとは思うが)、実はたまに疲れたなー、という時がある。

そんな時は職場から比較的近くの「志のぶ」で中華そばを食べるに限る。しかも大体にして怒涛の日は、昼の時間帯とずれた時間にしか行けないので、大変に空いていて、怪我の功名、とはまさにこのことである。

考えてみればこの店は大変に老舗であるし、有名な店である。しかしメニューは以前と変わりなく、価格も普通の中華そば500円、というのが嬉しい。味もさっぱりとしながら、結構香ばしくて、日ごろ過激にこってりなラーメンに700円前後払っている私としては(もちろんそっちも好きなのではあるが)、値段にしろ味にしろ、ほっとできるわけである。

実に普通の中華そばなわけであるが、それで済ませられず、また食べよう、またまた食べよう、という気にさせられるから不思議である。あっさりとしているが故に中毒性があるのだろうか。と書きながらまた食べたくなってきてしまうのであるから困りモノである。

というグダグダのNag3はたぶん雨のせいなのでThe Hollowaysの「So This Is Great Britain?」を聴く。テムズビート?だかなんだかそういう新しい?ムーヴメントの代表格のデビュー作である。そんなムーヴメントは詳しくは知らないのだが、このアルバムは今更ながら結構愛聴している。ルックスも取り立てて際立ったところもなく、音楽性も奇を衒ったところはまったくない。しかしこいつらには、しっかりと「歌心」があるのだ、とか生意気なことを言ってみたくなる。なんというか、取り立てて新しい、という要素は見当たらないがイギリスにはこういうバンドがいなくちゃなあ、としみじみと思わせてくれるポップなメロディと抜けるような感じのギター中心のバンドである。ヴァイオリンが曲によってはフィーチャーされているところが面白いといえば面白いのだが、まず何よりも本当に粒ぞろいで勢いあるポップなナンバーの連続、そして転がりながらも全体を引っ張っていくギターの音にノックアウトされてしまう。なんというか90年代初頭のThousand Yard Stareとか(誰も覚えていない)The Levellersとか(これまた覚えている人は少ないはず)そういう、無骨ながらもポップなバンドのことを思い出したりもした。ちょっと地味になったThe Wonder Stuff、ちょいと小技の効いたThe Frank And Walters、とかいう形容もありか。喩えばかりで申し訳ございません・・・。ちなみにClive Langer And Alan Winstanleyのプロデュース、というのもUKポップロックの王道的起用でなぜか感動させられる。ところで日本盤のボーナストラックが疾走感あるキラメキチューンなので、これの路線で次回行ったらたぶん大変なことになるだろうなあ、という楽しみもあるファーストアルバムである。