So Lonely

「日記は心の傷を癒し、人を元気づける手段にもなり得る」という文章を読んだのだ。

なるほど。以前からこのNag3は日記的ではあるが日記ではない、と言い張り続けてきたわけであるが、ここに来てはっきりと日記ではない、と宣言できるような気がしたのだ。だって、傷を癒すどころか更に深め、なおかつ元気づけることなぞ全くしていないわけであるから。

では何なのか、と問われれば別に現状告発でもなければ、啓蒙でもない。単なる私の頭の中という地獄の蓋を開けて見せているだけのものである。お読みの皆様には申し訳ないが、私の頭の中の地獄めぐりにお付き合いいただいているようなものなのである。

となんかおかしいのは昨夜はあまり眠れなかったからか。眠れない、という事態そのものが私にとっては異常事態なのだがThe Policeの「Outlandos d'Amour」を聴く。ファーストである。最近再結成したみたいが、最早興味がない、というか私にとってのThe Policeというのはこのファーストの危ういせめぎ合いの音楽なのである。しかし今聴いてもバッサバサに渇いた音楽である。Stingもまだ声の出し方が分からないような、謎の高周波ヴォイスで何とか歌いきっている感じである。それでもここには3人でやるバンド、というものの理想の形が詰まっている。確かに音の隙間は多いのだが、それを補ってあまりあるリズムパターンの工夫や、各楽器の絡みなどがとんでもなく考え抜いて作られているところに感動する。これはプログレ畑やらジャズ畑やら出身のテクニシャン揃いのバンドならではの構成であろう。レゲーのリズムも援用されてはいるが、みるみるうちに逸脱していく様なぞは痛快である。で、こんなにばっさばさに渇いているのにメロディラインはとてつもなくセンティメンタルで、そこのバランスも不思議なものである。