Center Where Sight

そうですか、New Orderが解散なんですか。ふーん。

と落ち着いているふりをするだけで精一杯なのである。思えば89年にElectronicとRevenge、その後遅れてThe Other Twoと始動した時にはもう終わったか、と思ったりしたものである。しかしその後93年には再生し、その後また長い沈黙に入ったわけで、やはり解散なんだろうな、と思わせられたら突然また2000年代に入ったら大復活、しかも過去のしこりを解消したようなこと話しながら、だったわけでもう消えることはないだろう、と思っていたのだが。

まあ今までのセオリーからいくとまたしても復活、とかなると良いのだが、今回は解散声明が出ているらしいのが一番気になるところである。ElectronicもRevengeもThe Other TwoもMonacoも良かったんだけど、やはり本家本元が良いんだよなあ、と再生のたびに思わせられていただけに、悲しい、というか寂しい、という不思議な気持ちで一杯である。

と同時に、まあこれまで彼等が遺してきた音楽を楽しむだけでも充分すぎるくらいではないか、と思えるくらいの傑作揃いのバンドだったわけでなかなかに気持ちの整理がつかないままにXBXRXの「Wars」を聴く。これがまた未整理な気分をさらにかき混ぜる激カオティックなハードコア音楽である。初期にはFugaziのIanがプロデュースもしていたのだが、Polyvinyl移籍後は(若干のメンバーチェンジがあったようであるが)そういった周囲の情報関係なく、ムチャクチャな音楽性で際立ってきたのである。The Locustばりの速さ(短くはない)の中で激烈なテンポチェンジとジャキジャキのギター、最早叫びにしか聴こえないヴォーカル、と逆にグチャグチャ過ぎて爽快な気分になれる。笑ってしまうくらいの暴れっぷりであるが、そんな中でもちゃんとポップなフックが散りばめられており、なかなか侮れないバンドである。しかも皆20歳そこそこという若さで、有り余るエネルギーをぶつけているような感覚も。しかもメンバー中何人かは決して動物性のものを摂取しないヴィーガンらしく、何とも謎なバンドである。