Jesus Gonna Be Here

今日は県南への出張のついでに、[www.rakutenhammock.com/:title=友人達の間で話題になっていたお店]でカレーを食べることにしたのである。

入ってメニューを見た瞬間にカレーライスが1000円を超えており「嗚呼、やってしまった・・・」とまず打撃を受けたのである。私はいまだに外食する際には1000円以上出すのには大いに躊躇してしまうような人間である。700円で嬉しい、900円なんか行ってたらちょっとアレだな、1000円以上のメニューに至っては最初から眼中にない、という基本姿勢を貫く32歳なのである。

・・・と書いていて非常に空しくなったがまあ良い。それでカレーの話である。私は食べるのも作るのも大好きである。ということでもう価格の面に関しては腹を括って、「カレーと自分」スタンスでメニューと対峙し、チキンとひよこ豆のカレーを注文したのであった。注文してから思い出したのだが、今日の夕食には鶏肉とアボガドのわさびマヨネーズ和えを作る予定だったので、チキンが被ってしまった、という時間差『孤独のグルメ孤独のグルメのようなことを思いつつ待っていると、結構なご飯の量のカレーが運ばれてきたのであった。

結構香りが独特である。これはスパイスががっつんと入ってるんだろうなあ、と思いつつサラサラのカレーを口に運ぶと、複雑に絡みあうスパイスの洪水のような味である。最初はぬお、と思ったが、このスパイスがっつり感が実においしい。思わずガンガンとスプーンを動かし動かしあっという間に食べてしまった。

で、いやー美味しかったなーでもそう言えば普通の辛さを頼んでいたのだが、結構辛かったなー、とか思い出した瞬間に汗が噴出し、間違いない、辛かったのだ、と再認識させられたりした。でも食後に自動的に運ばれてくるようにアイスクリームを注文(しかも自家製の白味噌アイス、というアイスクリーム好きには涙が止まらない代物であった)していたのでそれで当面は辛さを抑えたのであった。

しかしその後出張に向ったのだがずーっと胃袋が熱かった。別に不快でも何でもないのだが思いっ切り辛いものが胃袋に入ってますよ、と主張を続けているような勢いだったのでカレーの恐ろしさを思い知らされた気がした。否、こう書いていると何だかあんまりその店が気に入っていないように思われてしまうのだが、そんなことは全然ない。次は1000円以上、という覚悟を決めて清水の舞台から飛び降りる心構えでまた行こうと思う。

で、県南に向ったわけだから過日Nag3で触れた白石のブックオフまで足を伸ばして中身違いCDを返品し、返金してもらい、とそこまでは良かったのだが、そしてまたそのまんまその金額を代CDに代えてしまう己の業の深さは何としたものか。今回は中身もしっかり確認していて一致していたのだった。ということでそのCD、The Blind Boys Of Alabamaの「Spirit Of The Century」を聴く。2001年にReal Worldからリリースされたアルバムである。元々の母体は1939年結成、本当に盲目の黒人のための学校内で結成されたゴスペルヴォーカルグループである。たしか最近メンバーのお1人が亡くなったように記憶しているが、このアルバムでは4人のパワフルなヴォーカルが楽しめる。ゴスペルが基本ではあるのだがここではTom Waitsの曲を2曲、The Rolling Stonesの曲を1曲、そして後に共演することになるBen Harperの曲も取り上げておりとっつきやすい。加えてバックにはRichard Thompsonバンドのリズム隊にDavid Lindlay等が参加しており普通にサザンソウル、サザンロック的な演奏が楽しめる。まあ、別にこちら方面に明るくない私が今更言っても何だか、って感じではあるが兎に角パワフルな、ソウルフルなヴォーカルに圧倒される。何と言うか喉がそのまんま腹、みたいなどかーんと出てくる声である。Ben Harperの曲なぞ原曲は囁くようなソフトなヴォーカルが印象的な曲だったが、こちらのヴァージョンはその真逆のベクトルのヴォーカルである。しかしそれが良い。上記以外の曲は全てトラディショナルナンバーばかりで、聴いたことある曲もない曲もあるが「Amazing Grace」をまんま「朝日のあたる家」のメロディラインでカヴァーしているのは衝撃であった。しかもそんなにパワフルなのにあくまでハーモニーは涙が出るくらい美しい。んーこういう方向性の音楽はあまりわからないのであるが、かなり愛聴することは間違いない、そんな、私にとっては新鮮な衝撃の1枚。