僕と共鳴せえへんか?

メールしている途中で突然バッテリーが落ちたり、5分通話しただけでバッテリーの充電がなくなっていたり、とあまりにもヒドイ仕打ちを受けたので携帯電話をリニューアルした。

思えばツーカーJフォンボーダフォン、と来て今ではソフトバンク、となっている私の携帯電話である。今回はソフトバンクになってから初めての機種変更であったため、新しい様々なものに出くわす羽目になってしまい、目眩を起こしそうになってしまった。

ということでその場ではお金は払わなくても良いが、その分の金額が分割で毎月毎月の請求額に上乗せされる、というシステムに驚く。加えて更に毎月値引きがあるから、差額は1000円ちょっとです、とかいう説明を受けなんかオトクかもー、となってしまったのであった。

しかしそれは2年間機種変更しなければそのままだが、途中で機種変更する際には差額をまとめて払わなければならない、ということが書いてある説明書きを見て、あ、そういうことね、となるまでの間の浮かれ騒ぎであった。まあ、世の中そんなに上手くいくわけないものなあ。いや、こちらとしては別に何年も機種変更しないで済むならしないで済ませたいのであるが、その前に電話がぶっ壊れるもんだから何ともしようがないわけである。今回の電話も2年もつくらい頑丈なものとは思えないし、結局長期的に見れば毎月の支払額が増えて、且つ2年未満で機種変更に至る、という全く得していない結果に終わるのであろうなあ、ということは火を見るよりも明らかである。

でも機種変更のその時点ではお金を全く払わなくても良い、とかいうのは本当、オトクだオトクだ、とか言ってほいほい色々と理解もせずに行ってしまいそうである。別にきちんと説明されたから別にソフトバンクに非は全くないのであるが、思わず「朝三暮四」という言葉を思い出してしまったのであった。別にこの件に限らず、世の中のシステムがこれからも更にめんどくさくなるにつれて、実質的には全く何ら変わってないのにオトク感を煽り立てるような「朝三暮四」の傾向ってこれからも容易にのさばって行くだろうなあ、と思わずにはいられないのであった。

そんな憤りというかやるせなさを心に、町田町蔵+北澤組の「腹ふり」を聴く。私はどうにもINUが好き過ぎてイマイチその後の町田氏の音楽活動に関してはピンとこなかったのだが、このアルバムはビシビシと来たのであった。勿論町田氏のヴォーカルとか語りの存在感がドデカイのは今更語るまでもないのであるが、この作品には於いてはドラムス、パーカッション担当者が2人もいることからどうにもこうにも躍動的で、彼の言葉と丁々発止にやりあうビートが楽しめる。また演奏が非常に安定しており、ビートは効いているのに、抑制もしっかり効いている、というツワモノな音になっている。結果、町田氏の声がアンサンブルを壊すこともなく、アンサンブルが町田氏を潰すこともなく、しっかりと1つの集合体として音楽を作り上げているような印象である。曲毎に大分アプローチが異なっていて、ヴァラエティ豊かなところもこの長尺の作品をダレるところのない1枚に仕上げている。とはいえ、やはり町田氏の「暗い美声」が轟き渡るところが一番のポイントであることは否定しようがないのであるが。爆音で聴いてカタルシスが得られる言葉と音の羅列がぎゅっと詰まった作品である。