This Place In Time

人間一体どんだけ寝られるものなのだろうか、としみじみ思ったのだ。

昨日は仕事を終えて帰宅し、あまりの疲労に思わずゴロリ。結局2時間強寝る。

その後夕食を取り、録りためてあった「ぶらり途中下車の旅」ダニエル・カールの回を感動しながら見たらまた眠くなり、ちょっと横に、と思ったら朝であった。しかも朝の9時半であった。

これは食っちゃ寝、ではないか、と軽く落ち込むも、ああそうか、これが寝だめというものなのだ、と1人で結論づけようとしているところである。しかし考えてみれば昨日帰宅してから14時間以上寝ているわけで、人間って凄いなあ、と思うのだった。

ところでこの間ニュースで寝だめをする人は鬱になりがちである、とかいうのを読んだ気がするが気にしないでおこうではないか。Colleenの「Les Ondes Silencieuses」を聴く。先日は来日もした彼女の新作である。今作では今までのチェロに代わり、ヴィオラ・ダ・ガンバという7弦の楽器を用いている。まあ音としてはチェロとかに近いのであるが、どこかもっと自然な音がして非常に心地よい。透明な音なのにどこかくすんだような感じもあって何だか落ち着く音色である。そんな楽器をメインに最早クラシックのような、そういう勢いでこのアルバムは作り上げられている。他にもチェンバロのような楽器とかクラシックギタークラリネットなどを彼女が1人で演奏しているが、基本的に1曲につき1つの楽器なので非常に隙間が多い。しかしそれだけ彼女の繊細な指使いや弓使いが感じ取れて、緊張感ある音楽になっている。しかもそれが決して強いられるような嫌な緊張ではなく、上にも書いたように非常に心地よい。ジャンル分けとかは凄くしづらい音楽であるが、「静かな波」というタイトル通り、動きはあるのに穏やかな不思議な世界に入り込むことができるアルバムである。Bridget St. Johnと一緒に来日したのも頷ける、そういう透明度の高い音楽。相変わらずジャケも秀逸。