Before I Knew

tdsgk2007-05-13


今日は大層素朴なことを書こうと思う。いつもと言えばいつもなのだけれども。

晩御飯にカルボナーラを作ったのであるが、今まで料理本に書いてあるにも関わらず思いっきり無視していて、適当に入れていた「スパゲティ(リングィーネ)をゆでる際の塩:大さじ2」というものに注目して、忠実にやってみたのである。

思えば作業行程でゆで汁を大さじ2杯、ソースを作っているフライパンに入れる、というものがあり、それも今まではさほど気にせずやっていたのであるが、もしかしたら何かが、と思ってきちんと分量どおりやってみたのである。

そうしたら、これがまた出来上がった一品はきちんと塩味のパンチの効いた逸品で大いに驚いた。今回はレシピにはないニンニクのみじん切りも投入したせいもあって、今まで私が作ったカルボナーラの中でも最高に美味しいものが出来上がり、大満足であった。

やはりほんの小さなことでも御座なりにしてはいけないこと、というものもあるのだなあ、としみじみ痛感したのである。また作ろう。

ね、素朴でしょ。ということでBasia Bulatの「Oh, My Darling」を聴く。23歳のカナダ人女性シンガーソングライターのデビュー盤フロムRough Trade、である。これがまた素朴だが、やはり基本をしっかりと押さえた作りでパンチの効いた1枚である。ジャケットを見るとなんかぽっちゃりして可愛らしい感じのルックスであるが、声は非常に凛としており、逞しい。そして伸びやかである。フォークっぽいといえば確かにその通りであるし、形容するには一番しっくり来る言葉かとは思うのだが、そういったイメージと言うよりは、もしかしたらかなり言いすぎかも知れないがJoni Mitchellを素直にしたような、そういう感じも受ける。ストリングスが結構強い印象を与え、ここらへんを軸にしていったら今後更に面白いかなあ、とも思うのだが、このちょっと震えるヴォーカルで完全にノックアウトである。何でもGodspeed You Black Emperorの初期メンバーがプロデュースしているらしいが、そこら辺は全く音とは関係ない。それにしてもメロディも含め、このどこかスケールの大きさを感じさせるけれども素朴な音、っていうのは最近意外になかったかも知れない。やっぱりこういうのには無条件で弱い私なのであった。