Falter

明日からちょっとまたしても気乗りしない用件で留守にするので、もしかしたら更新、返信等遅れるかも知れません。山なんで電波が悪い可能性が大きくてですね。木曜日には帰ってまいりますので、どうぞご了承ください。木曜日以降は怒涛の更新が続く、かも知れません、あまり期待されていないであろうにも関わらず。

さて。

物事を悪く捉えるのはとても簡単なこと。だからこそ良いところを探して、それを中心に据えて考えてみるのさベイビー。

ということでWechsel Garlandのアルバムを久々に聴く。Wunder名義でも人気の彼の、2000年作品である。何か、舞台用(舞踏?)の音楽らしいのだが、如何せんドイツ語で書いてあるのでちょっと怪しい。Morrからのリリースであるが、Morrのカラーをある程度決定付けたともいえる、美しい、所謂「エレクトロニカ」的な音である。何よりも一音一音、現れて消えるまでのタイミングが完璧で、それらが複雑に絡み合って、太くなったり、はたまた細くなったり、という世界が繰り広げられており、聴いていてどんどんどこかに自分が絡めとられていくような、そういう感覚に襲われる。そしてそれは、透明感溢れる音のせいもあって、全く重くなく、寧ろ爽快な体験なのである。何と言うか、鐘の音のヴァリエーションを重ねていったような、そういう印象もある。つまりは残響の美しい音の羅列の作品である、ということはこの拙い言葉の羅列から伝わったであろうか。甘い音ではないけれども、へヴィな音でもない。そういう揺らぎ続ける音響作品。