Dr. Strangeluv

昨夜のIGLOO MEETING、ご来場のお客様、出演者の皆様、行きたいけど行けないとメッセージをくださった皆様、ありがとうございました。やはり練習は大切だ、ということとイメージトレーニングだけでは補いきれないものがある、ということを私の演奏に関して痛感しましたが、とても楽しく演奏できました。

さて半○屋に行ったのである。

今では東京にも進出している仙台発祥の大衆食堂である。ここ最近ご無沙汰していたのであるが、ちょっと食べに行く機会があったのである。

セルフ方式なので相変わらず優柔不断にあれでもない、これでもない、と右往左往しつつあれこれメニューをチョイスし、味噌汁と、ミニという名称なのに普通の茶碗2杯分くらいは優にあるご飯をよそってもらって、何と言っても500円いかないのが大変嬉しい。○田屋ラヴ、である。空腹には染みる。

しかし。だがしかし。その際悩みに悩んだ末ジャンボチキンカツなるハイプライス(168円)のメニューをセレクトしたのであるが、確かにジャンボである。しっかりとチキンカツである。しかしジャンボであるが故に当然ながらでかく、しかも問題は固かったのである。途中からなんか衣で口の中をヤスリがけしているような気分になってしまって、食べ終わってもちょいとヒリヒリしていた。否、している。いまだにしている。

しかしこれにもめげずに半田○を今後も愛でていこうと心に誓う私なのである。多分仙台最高峰の庶民の味方なのであるからして。次は煮カツにすれば良いのか、とか考えを巡らすこともできるメニューの豊富さが何より嬉しいわけであるし。

と思いを伝えたところでBlonde Redheadの「23」を聴く。3年ぶりの新作である。すっかり4ADに馴染んでいるなあ。日本人女性×1、イタリア人兄弟2人、のトリオである。前作が大変にロマンティックな、作りこまれた感じのアルバムで愛聴しており、しかもシングルにはDavid Sylvianが参加などという驚きもあって3年も経ったようには感じていなかったのだが。Touch And Go時代から一筋縄ではいかない、ソリッドなギターロックを聴かせてくれていたが、4AD移籍辺りからギターロックの枠を軽く飛び越える、「アートロック」なんて古の言葉がしっくり来るような、そういう重厚な音作りになっている。私は今の路線が大好きなので当然ながら歓迎なのだけれども。今作は今までプロデュースを手がけていたFugaziのGuyの名前は見当たらず、セルフプロデュース作になっている。代わりにMitchel Froomの名前が何曲かに見えたり、ミックスをAlan Moulderが手がけていたり、という変化はあるものの、基本線は何ら変わらぬ、ちょっと浮世離れした感じの音楽になっている。Lushなんか思い出したりさせられたが、もっと腰が据わっている、というか。そう、地に足の着いた夢見心地の音楽なのである。憂いを帯びたメロディと歌声はやはり健在で、聴いているうちになんか不思議な気分になってくるような、ちょっと異世界の音楽でもある。キャリアはダテではないなあ、としみじみ感じる傑作。