La Grima

-W- Monthly EVENT "AOBA NU NOISE" 2007/03/27(tue) @SHAFThttp://clubshaft.com) OPEN: 19:00~25:00 DOOR: 1000yen(1drink込) 

BAND act
-W- , runny stools
DJ's
EVOL(LOVE RECORDS), TASHI-ROCK (AFTER DARK), MASAYA OMOTE (SOLNOA)

よろしく!-W-の音源はかなり楽しみですので、そのためにも是非来た方が良いと思います。年度末のウサ晴らしに(俺だ)是非遊びにいらしてください。

何か身体の不調から宗教に走る、という話をよく耳にする。若しくは宗教ではなく、何か神秘的な力を信じるようになる、というか。

今なら私にもその気持ちがわかる、と断言できる。何だかさっぱり治らないものの特効薬はないものか、と探し求める間に、そういうどでかいものにぶち当たって入り込んでいってしまう、とか、わかるなあ・・・。

思えばオウム真理教の弁護士とかも確か腰痛に悩んでいるときに件の宗教に出会って入り込んでいった、という話を聞いたことがあるし私もこの皮膚病が何とかなるんだったら・・・、とかたまに思ってしまう時があるわけで、これではどっかのスーパーで愛の歌を歌ったりしてしまう、あの顎の高音ヴォーカリストみたくなってしまうではないか。肩にカーディガンかけたりしてしまうではないか。

という風に思えるうちはまだ大丈夫だとは思うのだが、このまま前後不覚になってもしかしたら私もどっかで愛の歌を数年後には歌っているかも知れない。今はどっちかというとあくまのうた(昨日のNag3参照)の方だけど。しかし別に宗教がという問題ではなく、何か弱っている人につけこんだ犯罪とかいうのは、本当に卑劣だなあ、と感じるようになってきた。だって、本当にこれは藁にもすがる思いにならざるを得ないわけであるし、その藁が本物か犯罪絡みの偽物かなんて疑う余裕すらないわけである。

と同時に、そっか、だからそういう犯罪って上手くいく、というか後を絶たないんだなあ、ということも分かってきた。悪人としてのヴァイタリティーというか、悪の才覚はまだまだない私だから全然やろうという気にもならないし、しないが、何となく世の中のことが見えてきたような、そういう気がしているのであった。

しかしどうでも良いけどこの皮膚病なんとかならんのか。そしてアレルギー源として疑いをかけられている乳製品、甲殻類の疑いはいつ晴れるのか。早いとこエビ食べたりチーズ食べたりしたいのだけれども。Takayanagi Masayuki New Direction For The Artの「Complete "La Grima"」を聴く。例の幻野祭での音源のフルヴァージョンである。1曲約40分。しかも演奏前の高柳のMC、終わってからの聴衆の「帰れ」コールまで入っている、まるでBob Dylanの「Like A Rolling Stone」の例のライヴヴァージョンのように生々しい音源である。ここではかなりデリケートにマスタリングとミックスが施されて、とても良い状態の音質で聴けるのがまず嬉しい。そして肝心の演奏は、フォルテッシモの演奏、というか嵐のような壮絶な演奏である。乱打されるドラムスと叫ぶサクソフォーンがまず第一に目立つ。さて主役の高柳のギターは、と言うとフィードバックとかそういうことをやっているので、どこか効果音的な、あまり目立たない立場にある。まあ、あくまで他の楽器と比べて、という話であって存在感はしっかりあるけれども。多分実際に聴いたら物凄くでかい音なんだろうなあ・・・。しかし考えてみれば晩年の、というか彼のキャリアの後期の「Action Direct」路線はこの「効果音的な」ギターやら何やらの音を集約したような演奏であるので、この時点で彼のアイディアの片鱗はしっかりと窺い知ることができるのがとても面白い。「表現したいことが多くなると音が大きくなる」とか「ノイズではなくノイジーな音楽をやっている」という発言を裏付けるような、そういう貴重な演奏かと思う。思わず連続リピートして聴いて、色々知りたい、わかりたい、というこちらの探究心を大いに煽る演奏である。別に歴史的な価値がどうこう、という観点だけで聴かれるべきではない、圧倒的な音楽なのである。