Goodbye To Old Friends

ところでパラパラ、という御馴染みの踊りの、その「パラパラ」という名前の由来って、本当にA-haの「Take On Me」のイントロに合わせて「ぱらぱらっぱ」とか歌いながら踊りをしたから、というのは本当なのだろうか。ここ最近の目下の私の悩みである。識者の教えを乞う。

ところで、これを私はひょんなところで目にしたのであるが 〜まあ教科書の参考資料だ、この際はっきり言わせてもらうと〜、そこには「オーストラリアのポップグループ、A-haの・・・」とか書いてあった。ノルウェーである、A-haの出身地は。そう、教科書なんてこの程度なのだ。だからベイベー、教科書なんて信じてはいけないぜ、こんな志の低さにも関わらず、デンと偉そうに居座ってやがるのだから。

そんな感じだからStuart A. Staplesの「Leaving Songs」を聴く。言わずと知れた、Tindersticksのヴォーカリストの2006年リリースのソロアルバムである、ってこの話題に反応は果たしてあるのか。なんとナッシュヴィル録音の作品である。だからと言ってカントリーをやってます、ということにはならないのがこれまた面白い。まあ、ちょっとそんな風な曲もあるのだが。まずは何はともあれ、余りにも特徴的な彼の伸びのある低音の効いたヴォーカルが入ればこちらとしては安心して聴けてしまうわけであるが、それ以上にこの作品ではTindersticksの作品よりももっとリラックスした風情が漂っている。とは言え、ストリングスやホーンなどがドラマティックに盛り上げる曲もあり、そこら辺はやはり得意技のようでビンビンである。それでもやはり、心なしか彼のヴォーカルも優しい感じが多目に出ており、非常にしっとりとしていて、そしてしみじみと聴ける作品になっているのは新鮮な驚きであった。ちなみにデュエットでMaria McKeeも参加、というごく一部に大いに訴える話題もある。なんかこの間のLee Hazlewoodのアルバムにも感じられた大人の余裕みたいなものが不思議とこの作品にも感じられる。まあ、スタート時から老成していたような声だったしなあ、とか思うがこの「落ち着き」の才能はやはり唯一無二なのかも知れない。思わず1人で盛り上がってしまったアルバム。ところでTindersticksはどうなったのか・・・。