Murder City Nights

ということで、どうにもこうにも一週間がスタートして、しかも雨がちだったりすると本当に気が滅入るものである。

ブルー・マンデーとはよく言ったもので、何故こうも単に月曜日というだけでこんなに人を滅入らせることができるのか、実に不思議である。月曜日の負のパワーというものは計り知れない。

これはもしかしたら私が日曜日はお休み、という生活を送っているからであろうか。否、日曜日にはレコ屋で働いて、月曜日には講師したり何だり、という生活を送っていた時期も確かに月曜日はブルーであった。

とくに私の場合、年始にもブルーになってしまうような人間なので、そのプチヴァージョンが毎週毎週襲ってくるわけである。でもブルー・マンデーは市民権を得ているように思えるが、ブルー年始はまだまだマイノリティな存在らしく、単なる後ろ向きな人ね、的な印象で終わってしまうのが歯がゆい。ブルー・マンデーというものに共鳴している人ならば、ブルー年始に共鳴して当然なのに。ブルー年始を感じない人は、全くもってブルー・マンデーというものを表層的にしか捉えておらず、従ってブルー・マンデーということを感じる資格なぞないのである。

とか何とか言っても結局月曜の夜のスカパーの80年代洋楽クリップ特集でプライマル〜ジーザス〜コクトーズ〜ディス・モータル・コイル、とかいう我が中坊時代のサウンドトラックオンパレードで結構持ち直してしまうのだから、やはり人間時にとても複雑な生き物だけど、ある意味強烈に、救いようがないくらい単純なのである。

実にそんな存在なものだからRadio Birdmanの「The Essential Radio Birdman」を聴く。オーストラリアのパンクのり、というかガレージというか、のロックンロールバンドの1974年から1978年の音源をまとめたコンピである。Sub Pop流石である。リリース当時まだ仙台にいた某盟友に激プッシュされ、それまで聴いていなかった自分を恥じたのも懐かしい記憶である。時期的にかなりパンクのプロトタイプ的な感じだったのかもしれないが、アグレッシヴなステージパフォーマンスなど、なるほど頷けるものである。というかとくにこのバンドの何が良いか、と言えば普通にロックンロールなのである。ただ、猛烈な熱量が篭っているというか何と言うか、あっつい、というか。その熱量がハンパないので思わずこちらにもその熱が伝染するような、そんな感覚を覚える。The StoogesというかThe Damnedというか、そういう背筋が伸びるような、若干ハードボイルドな匂いのする小気味良いあっついロックンロール。参ってる時の密かな愛聴盤である。しかし余談だが、オーストラリアのバンドにはどこか男臭い、ハードボイルドな匂いを感じる連中が多いように思える、The Saintsとか。Nick Cave And The Bad Seedsとか。Crime And The City Solutionとか。The Triffidsとか。INXSにすら私はそれを感じたりもするのだが。はてはて何故だろうか。個人的な思い込みもでかいとは思うのだが・・・。