Right Man, Wrong Man

最近最早、「私のお料理日記」に成り下がってしまったこのNag3であるが、懲りずにまたもやリゾットを作った時の話をしようではないか。

古本屋で安く購入したレシピ集には「かんたん、おいしいリゾット」なぞという魅惑的なページがあったわけである。日頃リゾット、と言われてもあまりピンとこない私であるが「ああ欧風おかゆ、おじやね」とページの写真を見て納得したわけである。

何か作り方の手順も簡単そうだったのでこれはいけるべ、とベーコンのリゾットの作成に着手したのであるが。ちょっと時間がかかるものの、かなり簡単に作業自体は進んだ。何せここ最近作る料理が皆美味しくできていたので結構最近珍しくイケイケだった私である。で、その勢いで作ってみたのである。

しかーし、だがしかーし。完成したブツは米に芯の残る、ちょいと食べ辛い代物だったので打ちのめされてしまった。せめてもの救いは味は非常によかった、という点であろうか。いくら料理本に「本場イタリア風にアルデンテに仕上げるのがコツ」とか書いてあっても、これでは激アルデンテ過ぎる。

ということでちょいと不満の残るほろ苦いリゾットデビューであった。まあ味のイメージがわかないものをいきなり作ってもイカンのだなあ、と強く思わせられる出来事であった。しかしこの失敗をバネに、次回は最初に米を炒める際にもっとじっくり、とか注ぎ足していくお湯の量をもっと正確に、などと早くも次回への考察が始まっている私なのであった。

ここ最近お料理ネタばかりで本当に申し訳ないのだが、これ以外には今頭の中にはないようなものだからしょうがない。そして私が唯一前向きに取り組めるのも世の中これしかないのだから仕方がないのである。でもCrime And The City Solutionの「Room Of Lights」を聴く。泣く子も黙るThe Birthday Party残党等によるバンドのデビュー作である。ちなみにCDではこれ以前のEPとかミニアルバムとかも追加されているのでかなりお得である。Mick HarveyにRowland Howard、その弟Harry HowardとEpic Soundtracks、そしてSimon Bonneyのヴォーカル、という面子だけでもかなり強烈である。しかし音的にはThe Birthday Party後期(「Jennifer's Veil」系、といって伝わるであろうか)に近く、のったりのったりと若干ダルい感じ、そこにNick Caveに似たSimonのヴォーカルなのだから、果たしてThe Birthday Party解散の意味は音楽的にはいったい何だったのだろうか、と訝しく思う向きもあるだろう。それは私として同じである。しかしこのファーストではその方向性が更に突き詰められ、荒涼とした音空間を作ることに全てを傾けたかのようなテンションの高さがある。この後Howard兄弟とEpicが脱退してThese Immortal Soulsを結成して、荒涼とした音空間とテンションの高さはそちらに受け継がれていくことになる。ということでこのファーストではそのテンションと、微妙に見え隠れする歌心とのぶつかり合いが楽しめる唯一のアルバムと言えるのかも知れない。嫌いなわけないのである、私が。といつものダメなまとめ方だ・・・。