きりんタン

最近なんか政治家の阿呆発言が多いようであるが、あれかな、話す機会が多いからついついぽろっと言ってしまうものなのかね。

と言うと同情しているかのように聞こえてしまうかも知れないが、全く逆である。これは世の中いかに自分の発言に気を使わない連中が多いか、ということの証明なのだと思う。

こんな私のような市井の民ですら、日々発言にいちいち気を使っているわけであるから、ついぽろっと、とかというのは全くもって怠慢も甚だしいと思うし、言葉に対する気合いが足りない、と思ったりするのだった。別に辞めちまえ、とかとは私個人としては思わない、というかどうでも良い、と思うのだが、こんなだるい連中に牛耳られてきゅうきゅう日々暮らしているのかと思うとやり場のない怒りに駆られて、殺すぞこら、とか思ったりもするのであった。

と不用意な発言をしてみたところで木村カエラの「Scratch」を聴く。タイトルからしてQ-Bertがこすりまくってるのか、と思う人も多数いるかと思うのだが(いない)、サードアルバムである。実は発売日を楽しみにしてその日にレコード屋に買いに行く、とかする対象は今や彼女くらいしかいない。そしてその気合いに見事に応えてくれるアルバムだからまた素晴らしい。「全曲シングル候補」と言い切るだけあって非常にクオリティが高い。前作で感じられた違和感は全て見事に払拭され、非常にスカッとしたアルバムになっている。彼女の場合、あくまでバンドサウンドだとくっきりと魅力が際立つと思うので、今作はそういった意味でも(打ち込みもちょいとあるが、全く気にならない程度だし)グッと来る。前の前の前のシングル「Magic Music」が兎に角大好きだったので(Linus Of Hollywoodが作曲していたのか・・・)それ級を期待していたのだが、それを上回る名曲揃いである。ヴォーカルも生き生きとしているし、何よりもちょっとだけユルい、ユーモラスな感じが漂う楽曲がまた実にマッチしていて、んー、良いね、と思考停止。Farrahのメンバーの作った曲があったりするところがまた実に渋くて感動したりした。