Dead Radio

そういえば久しくマジメに漫画を読んでいない。相変わらず読んでるのは『ゴルゴ13』と『デトロイト・メタル・シティ』だけである。

だから、ちょっとでももしかしたら面白い漫画に触れ合えるような機会を逃さないようにしている。たとえばラーメン屋とかに置いてある「モーニング」を読むとか。

でもそのラーメン屋は注文してから結構早い時間で出てきちゃう優良店だから「モーニング」読んでも、結局「OL進化論」と「クッキングパパ」と時間があれば「島耕作」、程度しか読まないので意味がないんではないか、と昨日気づいた。

ってそれって少なくとも10年以上は変わらない顔ぶれではないか・・・。こんなところにも保守化の波が。

Rowland S. Howardの「Teenage Snuff Film」を聴く。泣く子も黙るThe Birthday Party、元Crime And The City Solution、元These Immortal Soulsのギタリストの、おそらく個人名義では初のアルバムである、って99年作。今作には盟友Mick Harveyもドラムやらで参加している。さて、こういう音楽をハードボイルドな音楽、というのである、と断言したくなるような、そういう音である。たまにストリングスが入って盛り上げるのだが、基本はギターヴォーカルベースドラムス時折キーボード、という笑っちゃうぐらいベーシックな編成である。しかし黒光りするようなメロディ(染みる)と空間が感じられる音、時たま入ってくる、放電しているような氏の十八番のカミナリギターでやられてしまうと、もういきなり唯一無二の世界ができてしまうのだからキャラが立っているというか何と言うか。そう、メロディが本当にグッと来るのでついつい盛り上がってしまうのだが、こういうマイナーコードでひたひたと迫る音楽に弱い人ならわかってもらえるだろうか。カヴァーも数曲あって、The Shangri-Lasのカヴァーも良いのだが、やはり Billy Idolの「White Wedding」のカヴァーが原曲を遥かに超える素晴らしさである。最近原曲の話で盛り上がったが、そんなことをしている人はまず必聴であろう。ところでLydia Lunchとの共演盤は「Shotgun Wedding」、These Immortal Soulsでは「Marry Me」、で今作では「White Wedding」のカヴァー、と彼の「結婚」というものへのこだわりは何なのか。それともよくいる「結婚したい病」みたいな人なのか彼も。謎である。ちなみに今作では彼のヴォーカルが上達した、と一部で話題になったのだが、私は彼のヴォーカルが一貫して大好きなので気にならなかった次第である。今までの彼のヴォーカルに拒否反応を示した人も多分このアルバムでは安心して聴けると思うのだった。裏愛聴盤。