The Songs That We Sing

まだ1月でヴァレンタインデーまではまだまだ遠い、というのにこのようなものがある、ということをたまたま知ってしまったのであった。

これは素晴らしいなあ・・・。チョコレートも美味しそうだし、小西氏選曲のCDがついてくるだなんて!チョコとCD、という私の大好物(アイスクリームとCDでも可、というかそっちの方がベターではあるが)が一緒のセットになっているだなんて!これにたこ刺しとかついていたら、もう何も望むものはない、その場で腹掻っ捌いて死んでも良い、という勢いである。

しかしまあ、これを男畜生たる私が自分のために買う、というのは別の意味で死にたくなるような事態である。この素晴らしいものを入手するためにはこういうイカすプレゼントをくれるような女子を何らかの手段(拉致とか監禁とか脅迫とか)で確保しなければならない、という厳しい現実に直面するわけである。ここで大事なのは「こういうイカすプレゼントをくれるような」女子、ということである。ただの女子、というわけではないのである。こいつは大変だ、嗚呼もう無闇やたらに下手な鉄砲を・・・。

と無駄にテンションを上げて書いてみたが、よくよく考えれば、どっちかと言えばトリュフ系のチョコの方が好きだなあ、とか別に小西氏選曲じゃなくて今amazonのカートに入っているBrackenとかFrozen ExplosionとかJonathan KaneとかRhys ChathamのCDとかの方が良いじゃん、ということに思い至るわけである。なんだ、別にいらないじゃないか。

ということで、一気に目が覚めた気分である。何と言うか、多分、「恋に恋して」いたような気分だったのだなあ、さっきこのリンク先を見た時の自分は。しかしパッケージングとしては実に見事である。何せ、32歳男子をあんなに夢見心地にさせてしまったわけであるし!

Charlotte Gainsbourgの「5:55」を聴く。実は昨年から密かに愛聴していたのだが、ここに登場させる機会を逸していたのである。そういえばファーストアルバムって確か87年リリースだから、実に20年ぶりのセカンドアルバムである。言わずと知れたSerge GainsbourgJane Birkinの間の娘さんである。実は彼女に対して思い入れはとくにないのであるが、この作品はAir (The French Bandの方ね)がサウンド面で全面バックアップ、歌詞はNeil HannonとJarvis Cockerがバリバリに作りまくり、というなかなか渋い面子による作品なのである。お母さんの新作も近い面子が参加していたなあ、と思い当たったりもする。で、肝心の音であるが、これが実に素晴らしい。メランコリックな、そして微妙に何か皮膜がかかったようなAirならではのサウンドに物憂げなCharlotteのヴォーカルが良い塩梅で乗っかる、という作品なわけである。この「良い塩梅」がポイントなのである。歌いすぎでもなく呟きでもなく、実に絶妙な「塩梅」なのである。っていうかAir単体の作品よりも全然こっちの方が良いじゃん、とか暴言を吐いてみたくなるような、そういうテンションになってしまう。でも極初期のAirは本当に格好良かったよなあ・・・、とか10年(!)くらい前の記憶までもが甦ってしまったりした。まあ、それは置いておいて、何か暖かい雨の日、みたいな(本当はこんな陳腐なたとえは恥ずかしいのだけれども)そういう感触のアルバムである。じんわり来る傑作。