In The River

Harlem Shuffle Vol. 3 2007.1.12.(Fri) @Club SHAFT (Sendai) 21:00〜 \2,500 ( 1 Drink )
〜 「トリプル・トラベル・ツアーズ2007」〜スウェーデン〜韓国と遠回りしていよいよこの冬、東北上陸で〜す 〜

●Guest DJs●
高橋孝博(HALFBY)、森野義貴(HANDSOMEBOY TECHNIQUE)、 松野光紀FREDO)

DJs:tmym, tdsgk, Kenji Maesawa

club shaft:: http://www.clubshaft.com/
SECOND ROYAL RECORDS:: http://www.secondroyal.com/

よろしくです!!

J.バーベラ氏もお亡くなりになってしまった。「トムとジェリー」の原作者、というか企画者、というか生みの親という表現がしっくりくるか、の1人である。95歳という高齢を考えると、まあ、天命を全うなさった、という解釈もできるのだが。

私は幼少のみぎりより、ずっと「トムジェリ」に親しんでいたのである。勿論当時は地上波で再放送、であったのだが。しかも、当時は何回も繰り返して再放送されていたので、多分大体の話は覚えているに違いない。

という幼少期の記憶は多分私の世代くらいの方々なら皆さんあるかと思うのだが、私の場合我が家でスカパーを契約して以来、そしてアニメのチャンネルを見れるようになって以来、実は齢30を超えてからやっぱり毎週「トムジェリ」を見ていたのであった。大体の話を覚えているにも関わらず。

子供の頃は強烈なドタバタに目を奪われていたものであるが、やはり30歳を超えてから見ると意外にいろいろなことを考えながら見ている自分に気づく。やはり初期の方が面白い、とかあのジェリーが大好きな、穴がボコボコ開いてるチーズを現実には見たことがないが、実に美味しそうだ是非食べたい、とかトムが恋焦がれるメスの猫は何故皆ツンと気取った、若干性格の悪そうな連中ばかりなのか(これには例外もあって、トムがラジオで流れるファッション講座を参考に当時流行のファッションでキメてアタックする、という回の対象のメス猫は、実に珍しいことにぽっちゃり型の娘である。性格はあまりよろしくないけれども)、とかジェリーの親類は何故皆こんなに最強な連中なのか、いとこのマッスルしかり、カントリーギターの名手の叔父さん(トムのヒゲを切れたギターの弦の代わりにしたりする)しかり、など枚挙に暇がない。もう1つ1つの話について語りたい衝動に駆られるが、そんなのウザいから止めておく。

しかし何よりも感動的なのは、そのアイディアの多彩さである。単なるドタバタには収まらず、ちゃんとその1つのドタバタごとにしっかりとオチがつく、というか。そして音楽とのマッチングも実に見事である。でも、そこらへんをあまり意識させずに、全体としてはやはりトムとジェリーのいつ果てるとも知れぬ追いかけっことドタバタ、に終始しているところが、逆に潔くていまだに大好きなのかも知れない。とか書いていたらまた見たくなってしまった。

これからも私は「トムジェリ」を見続けるであろう。ご冥福をお祈りしたい。

A Hawk And A Hacksawの「The Way The Wind Brows」を聴く。Neutral Milk Hotel(覚えてますか・・・)のメンバーによるソロユニットのサードアルバムである。今年はBeirutのデビュー盤The Gulag Orkestarが結構大きな話題となったように記憶しているが、実はそのデビューのバックアップをしたのが、このJeremy Barnesである、ということはさほど話題になっていないし、こちらのユニットもBeirutほどには話題になっていないように思える。しかし音楽的にはかなり近いものがあるので、Beirutが気に入ったらこちらも気に入ること間違いなしだと思う。これまでに比べると、変なドローンぶりとかちょっと半端な部分が消え、より一層バルカン民謡的な、ジプシー的な、あまり私は詳しくないのであるが、そういう傾向を強めている。多分女性メンバーが加入してデュオになったのも大きいとは思うのだが、非常に潔く、清清しい演奏になっている。勿論どこか良い意味でフェイクっぽい感じは残っているものの、哀愁のメロディラインもパワーアップし、演奏もより一層パワフルになり、逞しさが感じられる作品になっている。やはり無条件でこういう哀愁のメロディには人間弱いもので、そういうツボを突きまくる楽曲があれよあれよという間に続いて終わる、まるで竜巻のようなアルバム。