The Cruel Ship's Captain

Harlem Shuffle Vol. 3 2007.1.12.(Fri) @Club SHAFT (Sendai) 21:00〜 \2,500 ( 1 Drink )
〜 「トリプル・トラベル・ツアーズ2007」〜スウェーデン〜韓国と遠回りしていよいよこの冬、東北上陸で〜す 〜

●Guest DJs●
高橋孝博(HALFBY)、森野義貴(HANDSOMEBOY TECHNIQUE)、 松野光紀FREDO)

DJs:tmym, tdsgk, Kenji Maesawa

club shaft:: http://www.clubshaft.com/
SECOND ROYAL RECORDS:: http://www.secondroyal.com/

よろしくです!!

そろそろクリスマスじゃのう、とか思うこともあるのだが、別に「クリスマスまでには!」とがっついたりすることもなく、またパーティが楽しみ、ということも全くなく、プレゼントをサンタさんが、ということも全然なく、ふと思えば随分周りは盛り上がっておるが私にはあまり縁がないものになりつつあるのかもなあ、と気づいた。

勿論キリストの誕生日であることには変わりないのであるが、それを取り巻く華やいだ事柄とも随分無関係になってきて、単にどさくさに紛れてケーキが食べられる日、になりつつある。まあ、別に昔から何があったか、と問われれば、まあ別に何も、という感じに日ではあったのだけれども。

そう、何か、最近半端に疎外感を感じるのである。ネットとか雑誌とかその他情報媒体を目にしても、あー自分とは関係のないところでこんなことがブームになっているのか、とか。クリスマスに纏わるエトセトラに関しても、それは同様のことである。それはあれか、私も歳を取った、ということなのか。

多分そうなのだろう。そう考えると、私くらいの年齢というのは若者向けの情報ではちょっとズレがあり、「大人のための〜」とかいう情報でもちょっとそこまで行っていない、という実にどっちつかずな、いまいちターゲットとして絞られにくい年齢なのかも知れないな、とふと思い当たった次第である。

多分女性向けのものとかだと、もっと年齢の設定が細やかに分けられた情報というのがあるのだろうけれども、男性の場合、結構大雑把に分けられているように思う。今、つまり30代前半がある意味Blank Generationなのかもな、と昨日Richard Hellを狂ったように家で聴いた時に気づいたりした。

Rogue's Gallery」を聴く。Hal Willner企画オムニバスと言えばその昔から傑作が多く(個人的にはKurt Weilカヴァー集が最高であるが)、ここ最近もHarry Smithトリビュートのライヴ盤(高かった・・・)とかLeonard Cohenカヴァー集サントラなどが挙げられるわけである。そこに新たにもう1作加わったのがこの作品である。エグゼクティヴ・プロデューサーとしてJohnny Deppも名を連ねるこの作品は、海や猟師にまつわるトラッドナンバーを超豪華メンバーが歌う、という企画である。あ、トラッド、と書いたが数曲そうでない曲もある。面子はStingとかBonoからAkron / Family, Bill Frisell, Richard Thompson, Jarvis Cocker, Lou Reed, Lucinda Williams, Mary Margaret O'Hara, Robin Holcomb, Gavin Friday, David Thomasといった一癖も二癖もある豪華メンバー、そしてBryan Ferry, Antony, Nick Cave, Rufus Wainwrightとその父母、という我がアイドル系も多数参加していて、まず私としては聴かねばならぬアルバムなわけである。演奏もKate St. JohnとかWarren Ellis、Andy Newmarkなどが固め手堅い手堅い演奏を聴かせてくれる。ということで曲は上記のようなものであるし、バックのメンバーもハコバン的にある程度固定しているようなものなので様々な解釈による「うた」を楽しむことができるアルバムでもある。野趣溢れる感じで荒々しく歌い上げる者もおれば、切々と哀感漂わせつつ歌う者もあり、で実にヴァラエティ豊かである。ということで超豪華であるし、これから多分色々話題になるであろう作品である。それぞれ聴く人によって好きな曲が違うであろうが、私の場合は、どうしてもBryan FerryとAntonyのデュエット、という今野雄二的観点から言っても、私の嗜好からしても豪華な顔ぶれの曲がベストであろう。お二方とも声が震えすぎて、それはそれは気持ち悪い程である、勿論良い意味で。こういうの出されると、まだまだ面白い作品って出来るじゃないかー、とおこがましくも今後に希望を持ててしまうのであった。しかしANTIレーベルには、マジで外れがなさ過ぎて不気味である。