十五夜

Harlem Shuffle Vol.2 2006.12.1.(Fri)@Club SHAFT (Sendai) 21:00〜 \2,000 ( 1 Drink )

●Guest DJ●
鳥井本英樹(SINDBAD)

DJs:tmym, tdsgk, Kenji Maesawa

club shaft::  http://www.clubshaft.com/
HIGHCONTRAST::  http://www.vividsound.co.jp/highcontrast/

よろしくです!

あんまりスターバックスコーヒーを利用することはない。何せ禁煙であるし、結構値が張るというのもあって、滅多に利用はしない。

しかしたまには利用する。利用するたび、そして温かいコーヒーを頼むたびに、あのカップの上にあるプラスチックの蓋が邪魔だなあ、と思っていた次第である。だって、別に極寒の地で飲むわけではなく単に店内で飲むだけだから、そんなに温度が下がることを気にしなくても良いではないか、と。

だから私はいつもスターバックスで飲む際には蓋を即外して飲んでいたものである。そうしたら。

別にあの蓋は温度を保つためにあるのではなく、あの蓋をしたまま飲むものである、ということを昨日初めて知った。言われてみれば、何か飲み口みたいな穴が開いているなあ、確かに・・・。あれすら「別に蓋なんだから穴開いてなくて良いじゃないか」と思っていた・・・。何故そんなことに今まで気づかなかったのだろうか、自分。何か説明でも書いてあればすぐに気づくのだが、ないじゃないかそんな説明は、と言ってみたとしても、それはもう当然皆が分かりきっているから書いていないだけなのか・・・。

この年になってもまだまだ知らないことというものはあるものだ。もしかしたら私は人よりもそういうものが多いほうかも知れない。ぼんやり生きているものでねえ・・・。

というか知らないことの方が多分知っていることの250倍くらいありそうな気がする、私の場合。知っているのは浜田真理子の「夜も昼も」は素晴らしいアルバムだ、ということくらいである。何かテレビ「情熱大陸」(私は一度も見たことがない、というかそれどころか「ウルルン滞在記」と勘違いしていたようである)で取り上げられたり、大友良英との交流などで注目されつつある、松江在住のOLシンガーソングライターである。私はたまたま耳にして、そのまま買ってしまったような、超にわかファンである。今まではピアノ弾き語りだったらしいが、大友良英プロデュースの今作は最小限の楽器がピアノの周りに配置された演奏である。音が良いなあ、と思っていたらエンジニアはZAKだった。まあ、そういう文脈で語ってどうこう、というのも出来るかも知れないが、本当に良い曲ばかりである。で、また歌詞が良い。シンプルに削ぎ落とされた言葉が紡がれていくのだけれども、どんなに説明的な言葉達よりも何倍も雄弁である。またそれを歌う浜田真理子のヴォーカルが凄く落ち着いていて、でもガンガンにこちらに響いてくる。思わず小坂明子なぞを思い出したのであるが、あそこまで力が入っているわけではないな、と今思ったのでこの連想はあまりアテにならないかも知れない。でも、本当にシンプルな言葉とそれを伝える美しく、サラリとしたヴォーカル、そしてピアノを中心にした最小限のアンサンブル、という基本中の基本だけでとんでもない完成度を誇る、奇跡的なアルバム。毎日聴いてもシンプルさ故に全然飽きないのであった。林静一のジャケがまたたまらないではないか。