When Tomorrow Comes

Harlem Shuffle Vol.2 2006.12.1.(Fri)@Club SHAFT (Sendai) 21:00〜 \2,000 ( 1 Drink )

●Guest DJ●
鳥井本英樹(SINDBAD)

DJs:tmym, tdsgk, Kenji Maesawa

club shaft::  http://www.clubshaft.com/
HIGHCONTRAST::  http://www.vividsound.co.jp/highcontrast/

よろしくです!

以前、我が部屋の隣の住人が何か不思議だ、という話を大分前にここに書いたように記憶している。

隣の部屋はメゾネット形式なのだが、異様に階段を上がり降りする音がでかかったり、男女で住んでいたようなのだが話し声がどう考えても喧嘩口調だったり、車がコロコロ変わったり、異常に早朝から活動していたり、という感じだったので我が家では「ドキュソ家」と愛称をつけていたものだった。

ところがこの間急にドキュソ家は引っ越してしまった。ある日気づいたらカーテンもなく、部屋の中にも何にもなく、という状態になっていたのだった。こうなってくると少し寂しい、となると美しくまとまるかとは思うのだが、別にそうも思わない。

さあ、これでお隣さんはいなくなった。爆音天国の到来だ、と小躍りしたものの、私も1人暮らしではないので、なかなかそうはいかない。こっちで勝手に爆音で、やれFoetusだ、Swansだ、S.Y.P.H.だ、とはいかないものである。気遣いの帝王の名を(勝手に)ほしいままにしている私としては、やれ、と言われてもできることではない。

ということで弱音天国の我がリスニング環境ではあるが(1人の休日の時などは、それはもうありえないくらいの爆音天国なのだが)、最近震撼させられる出来事が起きた。左スピーカーから音が出なくなったのである、弱音天国開催中に。これには焦った。私のコンポはもう18年目のものである。すわ寿命か、となったわけである。買い換えるのもアレだし、かといって修理に出すのも面倒だ、うわどうしよう、となったわけである。これは結構ブルーになる出来事であった。

しかし、次の日ヴォリュームを試しにガッ上げて再生してみたら見事に両方のスピーカーからしっかりと音が出た。なんらかの不具合がコンポに起きているのは確実なのであろうが、とりあえずは復活、である。しかし弱音にするとやはりちょっと左のスピーカーが不安定なようである。

やはり、あれか。爆音にしろ、という神の啓示なのであろうか。ああこの爆音に縛られた我が運命やいかに。

しかし車の中では毎日連続爆音天国。Eurythmicsの「Revenge」を聴く。86年リリースの5枚目である。実を言うと私が生まれて初めて買ったCDでもある。突如聴きたくなったのである。死期が近いのか・・・。このアルバムは前作「Be Yourself Tonight」の路線を突き詰めた、ソウルフル且つ肉感的なロックンロールアルバム、ということになっている。しかし録音はConny Plankのスタジオでも行われていることからも分かるとおり、どこか緻密な、決して豪放でラフな感じにはなりえないロックンロールアルバムである。結構賛否両論のアルバムであったが、当時のサウンドプロダクションがえてして今聴くとどことなく恥ずかしいものになってしまうに関わらず、このアルバムは全然そんなことはなくいまだに新鮮な響きを聴かせるのには正直驚いた。よくよく聴くとドラムの音とかかなり過剰なまでのプロセッシングが施され、生ドラムなのにまるでプログラミングのような音になっているが、それがギリギリのところで古臭くなっていないのである。さすがこの時期David A. Stewartはプロデュース業やりまくりだっただけのことはある。そこに加えてAnnie Lennoxのヴォーカルがまた、うるさいくらいにソウルフルで、美声をこれでもかこれでもか、と聴かせてくれるのだからたまらない。何百回も聴いたはずなのに、またもや聴き込んでしまった。Eurythmicsによくある実験的で若干疲れる感じの曲はこのアルバムには全くなく、少なくとも表面的にはストレートで、ポップなメロディ(本当にとても良いメロばかり)を持った曲で構成されているところも好感が持てる。この頃のライヴを見たかったような気がする。