What Can You Tell Me

人間誰でも自分に関係ないことについてあーだこーだ言いたくなるときがあるものだ。と断言しておいて、今日の私はそういう気分なのだ。まあ、自分に関係ないからあーだこーだ言える、ということもあるのかも知れないのだが。

ハンカチ王子、というものが今ちょっとした話題である。大体にして高校野球の投手がハンカチを使っていたからって、ハンカチ王子、って名称もどうかとは思うのだけれども。

しかしそんな彼の人気を支えているのは、同世代よりも寧ろ上、30代〜60代の女性達らしい。しかも話によるとヨン様ファンだった方々が乗り換えて、今やハンカチ王子フィーヴァーを巻き起こしているらしい。自分にとってリアルではないからここらへん「〜らしい」の連発で読みづらい、というかウザイかも知れませんがご勘弁を。

「さわやか」とか「上品そう」とか「清潔そう」とかそういうイメージでガンガンに盛り上がっているらしいのだが、ハンカチ使って汗拭いて、でそこまでのイメージがつくとは思えないのでやはりルックスの成すところも大きいかとは容易に想像がつくものである。私もガンガン大汗かいてはガンガンハンカチ使って拭いているのだが、「王子」と呼ばれたことはない。というか、寧ろ「プリンス」、とか呼ばれたい。それはまた別の問題である・・・。昨日「Dirty Mind」聴いたしな。

しかしこの30代〜60代の女性が10代の男子高校生にお熱、という状況、まあ母性本能、とかそういう言葉で簡単に言えることなのかも知れないけど、ちょっと性別を逆転させて見れば、これはロリコンみたいなものではないのだろうか。たまたま年代上の「女性」が超年下の「男性」に、となってるだけで、これはロリコンとか呼ばれて貶され白い目で見られる男性の行動と何ら変わらぬのである。早い話がみんな年下の男子高校生に「萌えー」となってるわけなんでしょ?男性の場合、その年下女性への萌えの思いが時に過剰に性的なものになってしまうから嫌悪されるのだろうけれども、心情的には同じものがあるように思える。上記の「さわやか」「上品そう」「清潔そう」にプラスして「汚れを知らない」とかいうものがあったら、それはもう間違いない、と言い切りたいところである。

たまにこういうこと考えて、何か無駄に不愉快な気分になったりするから困り者だ。自分には関係ない話だというのに。Chuck Prophetの「No Other Love」を聴く。2002年のアルバムである。私はとくにGreen On Redには思い入れはなく、結構スルーしていた方であるのだが、某タワーレコードのクリアランスコーナーに眠っていた、この彼のソロアルバムには何故か後ろ髪を引かれたのだった。John Hiattも現在所属しているレーベルからリリース、ということもあるのだけれども「まだ聴いたことのない名盤」臭がぷんぷんしていた、というか。して実際そういうアルバムなのだからまだ我が嗅覚も健在、ということだろうか。いきなりアナログ盤に針を落とす音からスタート、というベタな演出もずっぱまりのそういうアーシーな音なのである。たまにドラムのループも絡むものの、ギターの弦の震えも聴こえそうな、生々しいブルージーなロックンロールアルバムに仕上がっている。そして結構どっしりと落ち着いた、でもハネるナンバーが多く、聴いていて非常に安心するし、且つ爽快な気分になれる。そして、取り立てて個性的な声、というわけでもないけど、ビターっ気強めの声がその上に乗っかると実に微妙なバランスで何かホッとするものである。意外に渋くメロディアスなので聴きやすいし、何回も聴いているのにまだまだ聴き足りない、という気にさせてくれる。今まで無視ししてきて御免なさい、と素直に謝りたくなるような、そんな快作。Jack Johnsonだのにもちょっと、ほんのちょっと通じるようなグルーヴ感がまた隠し味で良いのだなあ。