Pass The Hatchet, I Think I'm Goodkind

野本かりあ at Caramel London Star☆
DATE :2006 8/26(sat)
    19:00start 24:00closed
    at Caramel London Star
PRICE:Door 3,000yen(2drink)
    ADV 2,500yen(2drink) ☆前売りは限定50枚☆

LIVE :野本かりあ (columbia*readymade)
DJ's :野本かりあ,菅井ヒロシ,
   tdsgk,noriconne,geeepang他

私はあまりゲームと縁がない。とくにコンピューターゲームとか。別に嫌い、というわけではなく単に興味がない、ということなのだと思う。私の人生に於いてあまり意味を成さない、というか。

そんな私ではあるが、PSPとかDS Liteとか、そういうものの名前は知っているし、(多分9割くらい理解していないに近いのだけれども)どういうものかも大体わかる。あれでしょ、ゲームウォッチみたいなもんでしょ、とか言うと年齢がバレてしまいそうだし、第一ゲームウォッチ自体、やったことないように思われる。まあCMも凄く頻繁にやっているから、なるほど携帯型ゲーム機ね、何、お料理のレシピが!?通訳になる!?とかそういう情報は入っていたのである。

しかし、本当に皆携帯している様を見ると結構驚く。過日旅行した際には、御殿場のアウトレットモールでも、ちょっと木陰で老いも若きも興じていたし、新宿の街角で座ってやっている人も見た、更に駅のエスカレーターを下りながらやっている人、しかも歩きながら、を見た際には驚愕したものである。

いや、別に好きなら好きで構わないし、携帯型だからどこでもできるし、誰にも迷惑かけてないだろうけれども、ちょっとどうなんだろうなあ、と思ったりした光景だった。まあ、携帯電話でメールだの何だのがここまで市民権を得た時代だし、これからさほど珍しいものでもなくなっていくのかも知れないが、ちょっとなあ、と旧人類の私としては思わざるを得ないのであった。いつでもどこでも好きなことができる、って凄いことだけれども何か怖いなあ、と漠然と感じたりするのであった。

Yo La Tengoの「I Am Not Afraid Of You And I Will Beat Your Ass」を聴く。すげえタイトルにのけぞる。しかしこの内容にもまたのけぞるのであった。15曲で78分、というヴォリュームも去ることながら、内容も轟音ギター炸裂ナンバーから可愛らしいポップな小品、何気にダンサブルな(しかも素朴に)ナンバー、10分近いインスト、などなど非常にヴァラエティに富んでいる。しかしよくよく考えてみれば、Yo La Tengoは決して今まで一筋縄でいくアルバムをつくっては来なかったように思う。少なくともこの12,3年は。どのアルバムにも必ず流れを断ち切るような、そういうナンバーはあったし、どのアルバムもヴァラエティに富んでいたのだった。今作ではそのふり幅がどうも大きくなっているようには思えるが、やはりYo La Tengoというバンドはこの何でもやっちゃいますよ、的なフットワークの軽さが魅力のひとつではなかったか、と思うのであった。ということはつまり今作はその魅力大爆発の作品、ということである。悪いわけないのだ。思えば私が見た98年の来日公演でもアンプのヴォリューム絞って可愛らしくスタートしたと思ったら、突如Sun Raのカヴァーに轟音で突入、みたいなことをやっていたし。変わらぬ彼らの姿が感じられて凄く頼もしいし、嬉しくなる1枚。メロディの良さも全く変わらず、ホロリと来るのであった。Yo La Tengoみたいなバンドが長く活動できる、ということを考えると、世の中まだまだ捨てたもんじゃないなあ、と思わざるを得ないのである。