Purely Physical

2日ほどブランクが空いてしまって不本意ながらご無沙汰、である。

何故ブランクが空いてしまったか、と言えば仕事でキャンプに行き、家を空けていたからである。昨日帰ってきたものの疲労困憊しており、人間ではなくなっていたのであった。

まあ、私は小学生時代に、登山なぞというものは阿呆のすることだ、という自論を確固たるものにしていた人間である。アウトドア生活、なぞというものは私にとってみれば言語道断な事柄なわけである。

まあ、キャンプなぞ、百歩譲って、天気が良くて、楽しい仲間と一緒で、のんびりしていて、美味しいアウトドア料理をいただき、という感じだったら良いのだが、今回の土日の仕事でのキャンプは上記の条件の真逆だったわけで、しかも挙句の果てに上記小学生の際に固めた自論に反して山歩きまでしたが故に、最悪の気分である。

しかも異常に虫に刺された。虫除けスプレーを嫌になるくらい噴射して防御したにも関わらず、何箇所も何箇所もズブズブ刺され、いまだに痛い。私なぞより若くてぴちぴちしていて、絶対血が美味しい若人が周りには沢山いたはずなのに、私ばかりズブズブ刺された。こんな風にモテなくても・・・、とやるせない気分で一杯である。

世の中にはキャンプ好きの人も登山好きの人も沢山いるだろうし、高校の山岳部出身者が3人もメンバー内にいる、仙台のイカした(イカれた)ロックンロールバンドも知っている。そのような方々にはそのような方々なりの楽しみ喜びがあるのだろうが、私に関しては、アウトドア生活とは一線を画し、今後ともインドア組としての活動を活発にしていきたいものだ、という決意を新たにした次第である。

まあ、あくまで私個人の意見である。だからお気になさらぬように。ということでインドア組活動の一環としてESGの「Keep On Moving」を聴く。来日公演も良かったようで、活発な活動の彼女たちの新作である。前作「Step Off」もESGは変わらず格好良いなあ、という思いを強くさせてくれるアルバムであったが、今作はそのレヴェルを突き抜けて、震えが来るほど素晴らしく格好良いアルバムである。打ち込みのドラムが導入されているあたりがまず耳を引くが、全体として異常にクールである。音の隙間が多く、中にはベースと打ち込みドラムとヴォーカルだけ、という何か凄いことになっている曲もある。しかしそのようにシンプル且つクールなのに、過去の作品と比べてもノリがかつてないほどファンキーである。沈み込むように深い重いベースがうねって、そこに以前と変わらぬキュートなヴォーカルが絡んでくると、全てを忘れて身を任せるしかないほどの、大きなグルーヴ(!)の渦が生まれてくるわけである。別に99レーベルがどうこう、とか「UFO」はサンプルされまくってどうこう、とかそういう伝説(みたいなもの)なぞ全ていらないくらい、異常に説得力を持った音がぎっしり詰まったアルバム。ここまでやるとは思っていなかったので驚愕衝撃の1枚。