Cut Your Hair

「Harlem Shuffle Vol. 1」
2006.7.8 (Sat) @Club SHAFT (Sendai) 21:00〜 \2,000 ( 1 Drink )

Guest DJs:
高橋孝博(HALFBY)/ 森野義貴(HANDSOMEBOY TECHNIQUE)/ 小山内信介(SECOND ROYAL)
http://www.secondroyal.com
DJs:
tmym, tdsgk, YMDMKT

よろしくお願いします。フライヤーもできました。

そういえば今年はワールドカップなのだね。って今月なのだね。前回は私の住む小さな町の近くの競技場でも試合が行われたのでとてもその「W杯」なるものを意識する機会があったのだが。

ところで、この間初めてロナウジーニョ、というサッカー選手がすごい、ということを知った。初めて、である。それまでそのロナウジーニョ、という単語を耳にすることがあったけれども、どういう人なのか、どこの国の人なのか、ということなぞ全く知らず、それどころかそれって人の名前だったんだ、という状態の私なのであった。

あまり興味がないことだと全く知らないうちに色々過ぎて行ってしまう世の中なのだなあ、と一般化してしまうのは些か強引であるのは百も承知である。このままだと、意外に、たとえば明日世界の終わりだ、って皆が知っていたとしても、私1人だけそういうこと知らないで過ごしているかも知れない。もしかしたら本当に明日終わりなのかも知れない。しかし誰もが「あいつも知っているだろ」的な感じであえて口に出したりしていないのかも知れない。こんなに色々な人に会っているのに皆いつもと変わらないのは、みんなもう諦観、なのだろうか。みんな凄いなあ。落ち着いているなあ。まあ、知らないだけ幸せ、なのかも知れないけれども。

と妄想全開ながらPavementの「Crooked Rain, Crooked Rain」を聴く。94年のセカンドである。ファーストはリリースされた時から探していたのだが、結局我が町で出会えたのはリリースから約1年後だった記憶がある。このセカンドはかなり話題だったのですぐに聴くことができたのだけれど。ドラマーの名物親父が抜けて、そして音もかっちりして、という当時の評価、そして某ロッキンなんとか、という過度の思い入れを強いる音楽雑誌によって拡大解釈されまくって今までのロックは終わりだこいつらが新しい時代を、みたいな感じの盛り上がり、とか色々事前に仕入れていた(仕入れさせられてしまった)のであまり素直に聴くことができなかったが、今は素直に聴くことができる。いやーぼろぼろのしなやかな格好良いロックンロールアルバムである。曲は変にジャズ風のインストやらお得意の曖昧なナンバーとか、結構色々あるのだけれども全体としては非常にポップなメロディとダイナミックなギター中心のアレンジが印象的なアルバムになっていて、ロウファイだの何だの、そんな言葉の定義を更に微妙なものにするような、そういうすり抜け方が逞しい感じである。今更であるが。しかしやっぱりどこか曲の進行の足を引っ張るような、そういうビート感とかどこかちょっと不思議な音である。この後の彼らのビルドアップされて円熟して、という歩みの一歩手前の緊張感、みたいなものも漲っていて実はスリリングなアルバムである。どれファーストも引っ張りだして聴くか。

そういえば今ではファーストもセカンドもデラックスエディションで出ているのだね。