Harajuku Girls


昨夜は何故更新できなかったかと言えば、スカパーで大変な番組をやっていたからであった。

いつもの月曜日の夜は私のお気に入りの「なつかし洋楽ヴィデオ特集」なわけであるが、今週は「90年代邦楽ヴィデオ特集」を一週間に亘ってやっているのである。昨夜は90年特集と91年特集であったのだが。

この番組の宣伝ではチャゲアスとかX Japanとかglobeのヴィデオが使われていたのでそういうノリなんだろな、とか思っていたのだ。まあ、普通はそう思うはずである。

しかし。だがしかし。この番組を作ったのは誰だ、と問いたくなるような面子のオンパレードで昨夜は一種の興奮状態にあったのだった。何せ90年の特集ではKusu KusuにBo GambosにNewest Model筋肉少女帯とかThe Flipper's Guitarとか。まあ、確かに90年と言えば90年であるが、米米クラブとか想像していた我が家では面食らって、そして熱狂的な興奮に陥ってしまったのだった。なんせ赤痢想い出波止場まで流れたのだった。

91年もPizzicato FiveOriginal LoveにVibrastoneに、というなんか大変なセレクションで、ここまで来ると果たしてこの番組は一体・・・、何を目指しているのか・・・、という疑念も湧く。

今日からもまた見なければならないが、それより何より、夕食後に皿を洗いながらNewest Model見たり、お茶飲んで洗濯物を畳みながら「月の裏で会いましょう」のライヴヴィデオ見たり、なんて当時リアルタイムで聴いていた自分には想像もつかなかった姿であって、確かに年月というものは流れるのだなあ、としみじみ感じたのであった。それは私だけの感慨なのか、とか思っていたがリアル渋谷系(当時の意味で)として一部では名高い我が家の同居人も同じ感想を口にしていたので、どうやらそういうものらしい。こと多感な時期に聴いていた音楽故になおさらである。

ということで昨夜は番組が終わったら爆音で部屋中にOriginal Loveの「結晶」が・・・、とかそういう狂おしい夜だったので更新できなかったのであった。

Gwen Stefaniの「Love.Angel.Music.Baby」を聴く。No Doubtのヴォーカルの彼女の初ソロ、なんて言わなくても良いくらい話題になっていたので別に良いだろう。まあ、そういうアルバムであるが、Nellee HooperにNeptunesにAndre 3000にDallas AustinにJam And LewisにDr. Dreに、と何かとんでもないプロデューサー陣が参加している豪華なアルバムである。ゲストもWendy And LisaにNew OrderのPeterとBernard等、とこれまた豪華である。しかしこのアルバムを貫くのは結局はGwen嬢のパワフルなヴォーカル、これに尽きるわけである。この人は気合いが入った声なのである。時におっかねぇ、と思わせるほどドスが効いたりして、結構ハッとさせられる。しかしその強い声を使い分けて表情豊かに歌い上げる曲ばかりで、聴き所はそこだと思う。時折入ってくる日本語は何ともむずがゆいものであるが、それはまあ私が日本人であるからしょうがないとは思う。The Policeにしろ、David Bowieにしろ、Culture Clubにしろ、Madonnaにしろ、Momusにしろ、そういう瞬間がある曲というのは結構あるものだし。曲もプロデューサー各々の個性が出た、出まくったトラックばかりで全編テンションがかなり高い。ヒップホップ寄りでビートが強い曲が多いのは上記プロデューサー陣を見れば分かる通りである。実は最初に聴いたときにはこの「2005〜6年感」バリバリのプロダクション、というか音の感触に違和感を感じたのであった。それはこの前の日記に書いたSly And The Family Stoneの企画盤と同様であった。でもそれは多分私が日頃Nocturnal EmissionsとかKlusterとかWhitehouseとかGene Loves JezebelとかSwansとかばっか聴いてるせいで免疫で出来ていなかっただけであろう。個人的にはThe Neptunesの手がけた楽曲と、New Orderのお二方が参加した80年代風エレポップ寄りの曲、Andre 3000とのデュエットによる感動的な、もろOutkast節な楽曲が切なめでお気に入りであった。