Heavy Rotation


世の中甘い罠だらけである。

チワワだ安田美沙子だ、とか言われてお金を借りれば高い金利でガシガシの取立てだったり、保険料が安い保険と契約してみれば制限ありまくりの契約内容だったり、良い感じの女とサイト上で話が進んで待ち合わせてみれば男どもが出てきてボコボコにされたり、安くて伸びる株を買ってみれば単なる紙切れになってしまったり、と本当、生きるということはタイトロープウォークである。

こと現代社会に於いてはよっぽど注意してないと、ついつい罠にはまってしまう可能性が高い。まあ、上記の例とかでも顕著なとおり、お金絡みのことはまず何かある、と疑ってかかってから動かねばならぬなあ、と思わせられる。当然と言えば当然なのだけれども。

しかしこうなってくるとアレもコレも自分のための罠に思えてきたりするから不思議だ。あんなに素直で人を疑うことを知らなかった私という人間が(注:さほどでもないのだけれども)、こんなに色々疑いながら生きているだなんて、と悲しくなってくる。

まあ、なんでこんなこと書いているか、と問われればコンビニに行ったらスヌーピーの消しゴムに何か可愛らしいジオラマがついているのが置いてあって、それがまた精巧に出来ていて、試しに買ってみたら残念ながらもう一声、という感じのジオラマでお目当てのが得られず、またそのシリーズは色違いも含めると何と全16種類もある、というとんでもない代物で、これは恐ろしい罠、果てしなき地獄の回廊に迷いこんでしまった、と悔やんでしまったからに他ならない。

常に身近なNag3でございました。卑近な、とも言うのだけれども。Cobra Killer & Kapajkosの「Das Mandolinenorchester」を聴く。元MalariaのGudrunさんの運営するMonikaレーベルからのアルバムである。何とマンドリンオーケストラとの共演作である。この発想だけで明らかにとんでもない、というのはひしひしと感じられるかと思う。しかもCobra Killerって元DHR絡みの女性2人組で、音的にもエレクトロクラッシュとかそう言われる音に近いようなそういう音楽性の連中なわけである。そこにマンドリン・・・。とか思いながら恐る恐る聴いてみたら。これが。これがまた。実に絶妙な仕上がりになっているので舌を巻く。既発曲を再レコーディング、という形式を取っているのだが、全く違和感ないのが恐ろしく不気味である。まあ、マンドリンのみではなくベースとかカホンとかシンセも入っているのだが、99%打ち込みだった原曲群が思いっきり生楽器群に取って代わられているのに違和感がない、って相当凄い話だと思うのだが、実際そうなのだ。逆に彼女らのどことなくおきゃんな感じ、そしてメロディのポップさ、などふと見過ごしてしまいそうになるような魅力を思いっきり引き出しているから、この絶妙な組み合わせはいちご大福とかツナマヨネーズおにぎりのような、そういう意表を突く組み合わせの成功した例と言えよう。このアルバム聴いて前作聴きなおしてみると、今まで聴こえていなかったものが聴こえてくるような感じでとても新鮮に思えたりもした。世の中何があるかわからないものである。