Fall On Me

Lifes Rich Pageant

そういや、最近ブームのジンギスカンを食べたりもしたのだった。

しかしあれだ、健康に良い、とか痩せる、となるとどっかん大ブームになるものですな、世の中。赤ワインとかココアとかスキムミルクとか寒天とか。

まあ、ジンギスカン屋、以前にもここで言及した「ヤマダ・モンゴル」なるアヴァンギャルドな名前の店なのだが、そこに行ってみたのだった。

感想:美味しかったが、バカみたいにもやしを食べた、という記憶しかない。

ラム肉も柔らかかったような気がする。確かに美味しかったような気がする。否、実際美味しかったのだ。しかし今頭の中に残っている鮮烈な記憶としては、最初に注文すると出てくるボウル一杯のもやし&玉ねぎ、そして注文した「野菜てんこ盛り」なるメニューにこれまた頭おかしいんじゃないか、という位に投入されているもやし、それをわしわし焼いてむしゃむしゃ食べて、という記憶しかない。しかしそれでも、なんか多いな、とか思いつつも怒涛のペースで食べ続ける私は一体何なんだ、という疑問が頭をよぎる。

まあ、振り返ってみると野菜を沢山とれたので良かったように思う。何かジンギスカンを食べに行ったはずなのに、野菜9:ラム肉1の割合、という結果に終わるのはどういうことなのだろうか。

また行ってもやしを食べたいものである。と一体何の店に行ったのだかわからないことを述べた上でREMの「Lifes Rich Pageant」を聴く。86年のアルバムである。まあ一般的にここからREMが変わっていくターニングポイントになったアルバムと言われている。確かに異常に力強い。そして異常に明瞭である。プロデューサーがJohn Cougar Mellencampとか手がけた人間だからなのだろうか、どの音も骨太に、ヴォーカルもパワフルに、というロックバンドかくあるべき、という感じの音楽である。次作「Document」が大ヒットしてメジャーに移籍して、そこからは大メジャーバンドへ、という大変なことになっていくのであるが、その爆発一歩手前の火種のようなものが見え隠れするこのアルバムに、個人的にはどうしても一番引き付けられてしまうのであった。どの曲にもヒリヒリする感触、疾走感があるのが特徴と言えば特徴であるが、このアルバムで得られるような感触は以降の作品では得られない、このアルバム独自のものなのである。そういう意味ではターニングポイントの作品、というよりは異色のアルバム、と言えるのかも知れない。とにかくギターが物凄い。久々に聴いてそう思ったのだから多分本当である。これ以降のREMに関しては、勿論嫌いではないのだけれども、このアルバムぐらいのヒリヒリした勢いが欲しいところだなあ、と思ったりするのである。