On The Greener Side


「今年の4月はまだ寒くて 春が来てない」とPizzicato Fiveの名曲「皆笑った」を引用して書こうかのう、と画策していたら急にあったかくなったのであった。

ここぞとばかりに桜もつぼみが思いっきり開き始め、一気に春モードに突入である。

近所の猫もにゃーにゃーみゃーみゃーうるさくなってきたし、一気に春モードに突入である。

とは言え、私に何か影響があるか、というとそうでもなく結局、春だなあ、などということは会話やらこのNag3のネタであって、だからどうした、というのが私なのであった。

とかこう書いていると稀代のヒネクレモノのように思われるかも知れないが、皆さんもふと思えばそうなっていたりするのではないだろうか。などと同志を求めようとするのも何とも浅ましいのであるが。

最近どうも与太話っぷりが甚だしくていかんのう、と思いつつMichelle Shockedの「Mercury Poise: 1988-1995」を聴く。タイトル通り88年から95年の間のベスト盤である。しかしこの2006年に彼女の音楽を喜んで聴いているという輩と知り合いになりたい。果たしているのだろうか。そして今何をしているのだろうか彼女は。私は彼女に対してはChaos UKのアルバムとジャケやらタイトルやら酷似していた人、程度の認識だったのだが、突如去年あたりから気になり始め、中古でアルバムを探していたらこのベスト盤に出会ったのであった。で聴いてみたら、めっちゃくちゃ楽しいではないですか!!うわ「Captain Swing」とかちゃんとリアルタイムで聴いておけば良かった!と後悔しても、まあ、高校生になったばかりの頃だったから今みたいな感動はなかったかもなあ、と思ったり。フォークとかカントリーとかの路線の音楽でスティールギターが効果的な曲とかもあったりするが、しかもどの曲も良くスウィングしている。決してジャズ風の、というスウィングではなく、なんとなく全体としてハネる感じの音楽である。アレンジもシンプルながら結構細かく作られており安心して聴ける。そして何よりも印象的なのは彼女の凛とした声である。どんな曲でもしっかりと、そして必ず楽しげに聴こえるのは何故だ。メロディも凄く親しみやすいし、すぐにでもフフフンと鼻歌できてしまいそうな、そんな人懐っこさもたまらんのだ。