Black Sweat


運動不足をどう解消したら良いものか、と言うのが今日の私の目下の悩み事である。

健康診断があって、体重は昨年と全く同じ数値であったものの、問診をしていた女医には「運動してくださいね」と言われたのであった。

私の場合まず朝ベッドから起き上がるだけでも十分運動している気満々であったが、それは精神的にかなり無理をして(とくに仕事の平日には)いるから、重労働、のように思えるだけであって、肉体的には全然運動でもなんでもないのであろう、衝撃の事実であるが、ってそれくらい気づけよ、という感じであるけれども。

その後もまあ、車で通勤、という感じなので、まあ確かに運動は不足しているのかも知れない。ま、仕事の内容はほぼ肉体労働、というかガテン系に近いようなものだと思っているので、運動しているつもりにはなっていたが、そうですか、運動不足ですか・・・。

しかし金を払ってジムやスポーツクラブ、というのは、まず最初の「金を払って」という時点でアウト、である。それなら近所の川原をジョギング、というのも大いに考えられるが、昨夜は男の叫び声とドアをドンドン叩く音が風の音に紛れて聞こえてくる、ドラマティックな我が地区である。夜に走っていたりなぞしたら、それこそ川原に埋められてしまいそうであるからちょっと避けたいものだ。

要は結局面倒くさい、というのがアリアリと上の文章から読み取れるはずであるが、その通りである。何かお茶の間に座ってるだけで運動不足解消、とかそういうことはないものか、と本末転倒なことを考えているダメな私であった。

折角ipod nanoなぞ持っているわけであるから季節が良くなったら自転車で通勤、というのが一番現実的かと思われ、結構良いかもね、さわやかで。まず早起き→身支度→1時間強の自転車→仕事、っていうコースになるかと思われるが、んー、1日おきくらい、もしくはそのコースの要素から「仕事」という要素がなければかなり良いのだが・・・。

結局は本末転倒のままPrinceの「3121」を聴く。何でも全米1位だそうで。私はPrince大好きである。しかし、あまり詳しくはないので大きな口は叩けないのだが、このアルバムには私が好きな80年代中期〜後期の「引き算」Princeサウンドに近い音が詰まっていて、ちょっとグッとくる。ドボドボにファンクな曲(とは言え、どうも素直には割り切れない音色大会ではあるものの)でも、決して暑苦しくはない。かなり濃いけれどももたれる感じではない。よくよく聴いてみると非常にシンプルな楽器が鳴っていて、ただその音色や加工ぶりが異常な感じの音楽なのである。どことなく「Sign 'O' The Times」をコンパクトに、より開放的にしたようなそういうアルバムである。声の変調ぶりも激しくやっておられるし。またバラードナンバーも往年のような素直なメロディラインにファルセット、という王道パターンでこれまた、むせび泣き。また弾けるビートも彼ならではの弾けっぷりで、私のような熱心ではないファンでさえ、大いに嬉しいアルバムと言える。しかしブックレットに映っている、紫色を基調とした、そして「3121」と書かれまくった、例のシンボルマークで埋め尽くされた豪邸の写真を見ると、やっぱこいつのセンスはすげえな、と舌を巻くが、それ以上にその家が実はPrinceのものではなく借家で、持ち主が、勝手に加工しやがって!とPrinceに対して怒っている、というニュースを知った時には、嗚呼本物の天才ご健在か・・・、と目頭が熱くなった次第である。