Heavy Metal


思えば同窓会とかってあんまり気が向かない人間なのである。ましてや自ら企画なぞ。はてこれは一体どうしてなのだろうか、と密かに思い悩んでいたのだが。

過日友人と、(まあいまだにちょくちょく会う唯一の高校の同級生で、廃墟の街、という名前の人なんだが)ふとしたことからそういう話題になったが、なるほど「余裕がない」ってことなのだろうか。

東京で就職して長く付き合った女性と結婚して子供産まれてマンション買って、とかいう感じだと人は昔を振り返るのだろうか。「勝ち組」は振り返るってことなのか。

まあ、私の場合有難いことに学生時代以外で知り合って仲良くしているロックンロールフレンズ(The Go-Betweensにも同名曲が。密かに名曲。)が多数いるからことさら同窓会などを必要としていない、ということもあるだろうが。それはそれとして。私も早いとこ振り返るだけの余裕を持ちたいところであるが、いまだもがき、あがいているのである、この「生活」って奴の中で。過去も未来もいまだに見えていないのである。そしてそれは多分、一生変わらないのだろう。

しかし上で言っている「余裕」って奴は、自分で言っておいてなんだが、精神的なものなのだろうか。それとも金銭的なものなのだろうか。いずれにせよ、当方そういったもの両者とも持ち合わせていないからにして。

Clap Your Hands Say Yeahとか購入してしまったり、という日々だし。デビューアルバムである。噂はかねがね耳にしておりましたが、ラジオで聴いてがーん、となってしまったのであった。よく「ヘロヘロのヴォーカルが云々」と語られているのを見たり聞いたりするが、いや全然違和感ない。寧ろ全然普通だと思うし、というかDavid ByrneGuided By Voicesに乗せて歌っているような、そういう感じもして、何だか非常に痛快なアルバムだ。あまり新しいバンドを猛チェックしたり、という季節は私の場合どうやら過ぎ去ってしまったようだけれども、こういう変な陰りのない、真っ直ぐなバンドサウンドには心洗われる気がする。シンセの音も含めて、どこを切っても凄くシンプルな、何も奇を衒った音楽ではないが、とても新鮮に響くのはコロンブスの卵的なものなのだろうか。それとも確信犯なのだろうか。まあ、どちらでも良い。この良い感じのコード感とメロディがあれば、何もいらねえなー、という気になってきてガンガンリピート中である。